Adobe Systemsは、ほとんどの環境で動作するFlash技術をAppleの「iPhone」でも利用可能にすべく長い時間をかけて取り組んでいる。
スイスのダボスで開催された世界経済フォーラムにあわせて、Adobe Systemsの最高経営責任者(CEO)Shantanu Narayen氏はBloombergニュースサービスの取材に応じ、何カ月も努力を重ねてきたが、今も、iPhoneで正常に動作するFlashを作る作業において困難が続いていることを認めた。
「技術的に難しい作業である。それゆえにAppleとAdobeは協力して作業している」とNarayen氏はBloomberg Televisionに語っている。「われわれの動きが求められている。これを提供するのはわれわれの責務だ」(Narayen氏)
さて、AdobeとAppleの両社はどの程度協業しているのだろうか。Bloombergの記事に書かれたNarayen氏の発言から、一部の人はAppleがかつてないほど協力的になっていると推測する。しかし、AppleがiPhone対応Flashに寛大な態度をとった光景は、2008年3月にも見られた。AdobeがiPhone対応Flashを準備中であることを初めて認めたときのことだ。その当時さえ、これは簡単な道のりでないことは分かっていた。当時、Adobeは「iPhoneのウェブブラウジングエクスペリエンスにFlashのすべての機能をもってくるためには、SDK(ソフトウェア開発キット)やさまざまなライセンスの枠を超えてAppleと協業する必要がある」と述べていた。
その2週間前にあたる3月初旬、Appleの最高経営責任者(CEO)Steve Jobs氏は、PC用FlashはiPhoneで使用するには「動作が遅すぎて実用的でない。一方でモバイル版のFlash Liteはウェブでの使用に十分ではない」と述べ、iPhone対応Flashへの期待に冷や水を浴びせていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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