ビジネス ソフトウェア アライアンス(BSA)は1月29日、組織内違法コピーの実態と過去の通報経験者の体験談などをまとめたサイト「違法告発.com」を公開した。
BSAは2009年の権利保護支援活動の基本方針として、「情報提供窓口とその安全性の認知拡大、および悪質なネット販売の取り締まり強化」を掲げている。今回のサイトはこの基本方針に沿って開始されるもので、組織内違法コピーの実態や情報提供の安全性などを広く訴求することが目的だ。
主要コンテンツとして、BSAに通報された案件をヒントに、組織内違法コピーがどのようにされているかを読み切り漫画で紹介する「違法コピーのある風景」、BSAの日本担当顧問が、なぜBSAに情報提供してもらっても安心なのかを4つのポイントで答える「BSAへの情報提供が安心な4つの理由」、BSAへの通報経験者へのアンケートをベースに、通報から違法コピー状態の改善までの間をまとめた「私が決断した理由」などが掲載される。
BSAが開設している、組織内違法コピーに関する情報提供窓口への通報は増加傾向にある。2003年に178件であった情報提供数が2008年には約3倍の544件と過去最多を記録した。これは、違法コピーの利用を強要または放置している経営側と、違法行為を強要される従業員との間でコンプライアンス意識のギャップが拡大しているためと考えられる。
ただ、実際に通報するのは一握りの人であり、大半は違法コピーを利用しつづけている。BSAでは、違法告発.comの開設および情報提供窓口の運営を通じて、正規ユーザーの保護や、違法コピーの利用を強いられている人の環境改善を支援していくとのことだ。
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