Cleantech Groupが米国時間1月6日に発表した統計の速報値によると、2008年に環境技術に投資されたベンチャーキャピタル投資総額は、薄膜型太陽電池メーカーへの大型投資が追い風となり、大きく伸びたという。
同レポートによると投資総額は前年比38%増の84億ドルだった。
成長を担ったのは太陽エネルギー関連の投資で、総投資額の40%を占めた。中でも、薄膜型太陽電池への投資は多く、NanoSolarが3億ドル、Solyndraが2億1900万ドル、SoloPowerが2億ドルと投資額上位3件を独占した。
Cleantech GroupのシニアリサーチディレクターBrian Fan氏は声明で次のように述べている。
2008年にクリーン技術に投資されたベンチャー投資資金のうち40%は太陽エネルギー関連だった。薄膜型太陽電池、集光型太陽熱発電、太陽エネルギーサービスを提供する企業に対する大型投資が、その主因だ。
投資家は、引き続き、第1世代のエタノールやバイオディーゼル技術から次世代バイオ燃料へと関心を移しており、とりわけ藻類と合成生物学を扱う企業が注目されている、そのほか、投資家の興味を多く集めた分野としては、スマートグリッド、小規模風力発電、廃プラスチックの再利用、グリーンビルディング、農業技術などがある。
分野別では、すでに述べたとおり、1位は太陽エネルギー分野で、これに続いたのは、エタノール、バイオディーゼル、合成生物学、藻類などのバイオ燃料分野(11%)。そして、3番手には、電気自動車、先進バッテリー、燃料電池などのメーカーを含む運送関連分野(9.5%)が続く。
国別では、米国に本拠を置く企業が最も多く、明らかになっているものだけでも241件、58億ドル。増加率でも最大で、対前年比58%増だった。
次いで、欧州とイスラエルの企業が146件で、47%増の18億ドル。
中国企業は18件で、22%増の4億3000万ドル。インド企業は14件で、20%増の2億7700万ドルだった。
発表によると、環境技術系ベンチャーへの投資は年間では増加したが、第4四半期(速報値)は対前年比でも対前期比でも低下したという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」