台湾のメモリチップ業界は世界の趨勢から遅れ、苦境に陥っている。台湾政府は何らかの形で支援に乗り出す模様だ。
最近の報道によると、業界は財政支援を切望しており、台湾政府もこれに応え融資を実施するという。
パーソナルコンピュータの主メモリとして使われるDRAMを生産する台湾の業界は、今、危機に瀕している。
こうした支援策について、メモリチップ市場の動向を調査しているAvianSecuritiesのマネージングパートナーAviCohen氏は次のように述べている。台湾政府がDRAMメーカーの「雇用を守りたければ必要な措置だろう」
それでは、苦境に陥った原因は何か。「台湾のDRAM業界はコストでも生産量でも世界から離されつつあるからだ。コスト面は最悪。DRAMを最も新しい設備で生産できる企業は競争力が最も高く、若干の利益を維持できている。ほかはすべて赤字だ」
赤字企業は?PowerchipSemiconductorやProMOSTechnologiesなどの台湾を本拠とするDRAMメーカーは政府に緊急支援を求めている。
勝ち組(とはいっても、すべての企業が危機に直面しているため、ここでは比較的良好という意味だ)は韓国のSamsungや米国のMicronTechnologyだ。両社とも1Mb当たりのコストを低く抑えるために次世代製造プロセス技術への移行に比較的積極的だ。
しかし、メーカーを救うことはこの市場にとって必ずしもよいことではないだろう。「DRAM、さらにはメモリ全般の生産過剰はまだ続きそうだ。この市場を少しでも健全かつ合理的なものにしたければ、一部のメーカーは退場させるべきだ」
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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