経済産業省と財団法人デジタルコンテンツ協会が主催する、次世代コンテンツ産業に関するイベントや会議などを集めた展示会「DIGITAL CONTENT EXPO 2008(DC EXPO 2008)」がまもなく開幕する。
期間は、10月23日から26日までの4日間。日本科学未来館と東京国際交流館で行われる。入場料は無料だ。
DC EXPO 2008は、これまで個別に開催してきた複数のイベントを1つに集約したもので、今年が初の試みとなる。
DC EXPO 2008内の展示コーナー「ConTEX 2008」では、アニメや映画・ゲームコンテンツの中に登場する未来技術を体験できる「アニメの世界を現実にする科学技術」を展示する。たとえば、ポストペットの開発者として知られる八谷和彦氏は、「風の谷のナウシカ」の中に出てくる架空の航空機「メーヴェ」の試験飛行を試みるプロジェクトを手掛けている。その模型や実際に飛んでいるビデオなどが見られるという。
このほかにも、アニメ「攻殻機動隊」で登場する“光学迷彩”を再現して透明人間を体験できる技術、「電脳コイル」のネットに接続しさまざまな情報を表示する“電脳メガネ”など、大人から子どもまで楽しめるものになっている。
コンテンツ業界を横串にとらえる技術のショーケースともいえるもので、国際的著名人を招いたシンポジウムなどさまざまなフォーラムが毎日開催される。10月23日には、初音ミクを作っているクリプトン・フューチャー・メディアの代表取締役社長の伊藤氏らを招いたセミナー「CGM/UGC技術の最新動向」が、10月24日にはiPhoneアプリを中心とした「携帯端末向けのアプリケーション開発の最前線」セミナーなどが開催予定だ。
経済産業省 商務情報政策局 文化情報関連産業課(メディアコンテンツ課)の加藤幹也氏は、「場所がお台場になるので、家族連れで来てもらいたい。お母さんお父さん世代になる人を対象に、子どもにもわかりやすいものを展示しようと考えた」話す。
DC EXPO 2008は、CGイベント「ASIAGRAPH2008 in Tokyo」、次世代コンテンツ技術をわかりやすく解説する「ConTEX(次世代コンテンツ技術展)2008」、3D コンテンツに関する国際イベント「国際 3D Fair 2008」など、人材育成やオンラインゲームの選手権イベントなどを1カ所で見られるのが特徴だ。
DC EXPO 2008を開催する背景について、「これまでそれぞれ小粒のイベントだったものを、大きな枠を付けて集客をしやすくした。また、経済産業省では、毎年『技術戦略マップ』を作成しており、半導体のチップの技術やハードディスクの容量の変化、化学繊維は今後こうなっていくなどの技術動向をまとめたもの。コンテンツも同じようにコンテンツ技術戦略マップができる、と考えた。20年先のコンテンツ技術はどうなっていくのかを表現し、理解してもらう発表の場がDC EXPO 2008」と加藤氏は語る。
なお、DC EXPO 2008はJAPAN 国際コンテンツフェスティバル(コ・フェスタ)のオフィシャルイベントだ。コ・フェスタは9月30日より開催されたCEATEC JAPAN 2008を皮切りに、10月28日まで、ゲーム、アニメ、マンガ・キャラクター、音楽、放送、映画といったコンテンツ産業に関わる各種イベントが連携して開催するコンテンツフェスティバルとして開催されている。
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