経済情勢の悪化があらゆる分野に及ぶ中、従業員のレイオフで切り抜けようとする企業が増えている。それは技術系企業も例外ではない。
先週は、PandoraからTesla Motorsまで、多くの技術系企業が人員削減を計画し、多数の熟練技術者たちが職を失うこととなった1週間だった。
- Appcelerator:同社はメディアを駆使したインターネットアプリケーションを迅速に開発するための製品とサービスを提供するオープンソース企業。米国時間10月15日、アトランタ事業所を閉鎖、同事業所に残っていた従業員6名のレイオフを余儀なくされた。
- Pandora:オンライン音楽ストリーミングサービス企業。創業者は16日、「現在の経済的混乱によって発生する問題を免れえない」ため、従業員20名をレイオフせざるを得なくなったと発表した。
- Hi5:第3位のソーシャルネットワーク企業である同社は16日、再建計画により従業員の「10〜15%」をレイオフすることを確認した。ただし、一部は同社の別部門で再雇用する。同業他社と同じように、今後直面することになるであろう経済的困難に備えた措置。
- Jive Software
:ビジネス向けソーシャルソフトウェアメーカーのJiveが14日、従業員の3分の1をレイオフしたと報じられた。容易に推測できるように、今後数カ月間に予想される経済的混乱に備えるためと言われている。
- Sirius XM:米国の衛星ラジオ局。16日、ワシントンDC事業所の放送事業と非放送事業の従業員50名をレイオフすると発表した。このレイオフは、黒字化とフリーキャッシュフローの増加を目指して全社的に実施しているスリム化に伴うもの。
- RedfinRedfin:不動産取引に新風を吹き込んでいるオンライン住宅仲介企業の同社は今週、従業員の20%をレイオフした。同社は、ビジネスモデルの問題というより現在の経済状況によるものだとしている。現在の従業員数は75〜80名。
- Tesla Motors:新興自動車メーカーのTeslaは15日、経済状況の変化に対応するため、デトロイト事業所の従業員全員のレイオフを発表した。今後6〜9カ月でキャッシュフローをポジティブにするという目標を達成するためだとしている。
- AdBrite:「ウェブのオンライン広告マーケットプレイス」を自負するAdBrite。同社も従業員40%の解雇を発表。最高経営責任者(CEO)のIggy Fanlo氏はレイオフの決定について、業績と関係したものではなく、一刻でも早く事業を黒字化したいという思いからだと述べる。
- Zivity:同社は将来の経済状況を悲観し、社員の3分の1を解雇したことを発表。Zivityはユーザーが好きなアダルト写真に投票できるサービスを提供する新興企業。
- Seesmic:ビデオマイクロブログの同社も17日、従業員の3分の1を解雇したことを明らかんした。理由は経済の先行き不安と、経済がいっそう悪化したときのための備えという。
どの会社もそれぞれなりの理由を述べているが、どこも厳しい経済環境下で競争力を保ち、磐石な財務体制を維持することが目的のようだ。