「愚かな考え」--R・ストールマン氏、クラウドコンピューティングを一蹴

文:Mike Ricciuti(CNET News.com) 翻訳校正:編集部 2008年10月01日 16時25分

 誰もがクラウドコンピューティングを気に入っているわけではない。フリーソフトウェア財団(FSF)の創設者で、OSのGNUの開発者でもあるRichard Stallman氏は、クラウドコンピューティングなど「愚かな考え」であり、いずれベンダーロックインやコストの急増につながると指摘する。

 Stallman氏は、Guardianが現地時間9月29日に掲載した記事の中で、「クラウドコンピューティングに関して興味深いのは、われわれはクラウドコンピューティングを再定義し、その中にわれわれがすでに行っている全てを含めてしまったことだ」と述べている。

 クラウドコンピューティングとは、コンピュータ企業がここ数年提唱している概念を説明するのに用いられる新しいマーケティング用語。クラウドコンピューティングでは、演算能力の大半(時にはデータも)が、Google、Microsoft、Amazonなどの企業が管理するサーバに移される。クラウドコンピューティングの典型例は、Googleが提供するGmailだろう。

 Stallman氏は、クラウドコンピューティングでは、人々は情報に対するコントロールを第三者に譲渡せざるを得ないと指摘する。Stallman氏のクラウドコンピューティングに対する異論は、同氏が昔から抱き続けてきた非プロプライエタリソフトウェアに対する信念を改めて述べたものだ。同氏は「ウェブアプリケーションを使ってコンピューティングを行うべきではない理由の1つは、ユーザーが管理権を失うことだ」とし、さらに「これは、プロプライエタリプログラムを利用するのに等しい」と付け加えた。

 「コンピューティングは、自由を尊重するプログラムを使って、自分のコンピュータ上で行うべきだ。プロプライエタリプログラムを使ったり、他人のウェブサーバを使ったりすれば、無防備な状態になる。ソフトウェア開発者の管理下に置かれたも同然だ」(Stallman氏)

 Stallman氏は、クラウドコンピューティングは業界のこけおどしにすぎないと切り捨てる。「馬鹿げている。いや、それ以下だ。これは派手な売り込みキャンペーンにすぎない」とし、さらに次のように続けた。「(クラウドコンピューティングへの流れは)必然的なものだと言う人がいる。仮に誰かがそう言っていたら、それを実現しようとする企業のキャンペーンである可能性が極めて高い」

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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