雑誌無料共有サイト「Mygazines.com」--法的管轄を逃れる手口に著作権者はやきもき

文:Stephanie Condon(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2008年08月19日 12時18分
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 ウェブサイトのロゴの下に「アップロードして、シェアして、アーカイブしよう」と書かれた雑誌記事共有サイト「Mygazines.com」。このサイトは著作権侵害の訴えから逃げられないかもしれない。

 7月末にローンチを発表したMygazinesでは、ユーザーが雑誌記事をアップロードしたり、サイトで共有したりすることができる。同サイト上の雑誌のデジタルコピーは、容易に読むことができ、ユーザーはコメントを寄せたり、レーティングを残したりできるほか、読みたい雑誌の記事を組み合わせたカスタムマガジンを作ることができる。

 このサイトは参加無料で、広告も掲載されていない。しかし、だからといって雑誌出版者たちの不安が和らぐわけではない。

 Time WarnerのTime部門の広報担当Dawn Bridges氏はAssociated Pressに対し、Time Warnerではサイトを閉鎖してもらう方策を検討中だと述べている。

 ユーザーに著作権で保護された素材の共有を勧める会社は、著作権侵害に対する責任があると考えられる。2005年に、米国連邦最高裁判所はファイル共有ソフト「Grokster」が「著作権侵害を積極的に助長」しているとの理由から、同サイトがユーザーの著作権侵害について責任を有するとの判決を下している。

 しかし、Mygazinesのケースに関しては、1つ問題がある。同サイトはカリブ海の英領アンギラ島で登録され、スウェーデンでホスティングされている。ホスティングしている会社は何かと物議を呼ぶPRQというスウェーデンの会社だ。ストックホルムに本社を置くこの会社はBitTorrentのトラッカーサイトであるPirate Bayの創設者が所有しており、他にも問題となっているサイトをホスティングしていることで知られている。

 ドメイン名が海外で登録されていることと、サーバも海外にあることから、Mygazinesは米国著作権法の法的管轄権を逃れている。米国の出版関係者は、米国内で素材を利用可能にしたとして法的行動をとったとしても、Mygazinesの会社の代表者を法廷に召喚したり、損害賠償金を徴収したりできる術はない。

 だから、もし、Timeや他の出版関係者がMygazinesとそのユーザー1万6000人の活動を阻止しようするなら、「.com」ドメインのデータベースを管理するVeriSignに頼るしかない。

 あるいは、大西洋を渡り、欧州の事例を参考にできる。これは不可能なことではない。2008年2月に、スウェーデンの検察局がPirate Bayに関係した4人を著作権法侵害の疑いで起訴した。その1週間後、デンマークのプロバイダはPirate Bayのアクセスをブロックするように命じられている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加