Amazon.comは米国時間7月30日、同社の「Amazon Mechanical Turk」サービスについて、ウェブベースの自動化補助ツールを追加したと発表した。Mechanical Turkは、人間の知性を必要とする作業が発生した依頼主を世界中の人々と結びつけることを目的とした電子市場だ。
仕事を発注する依頼主は、この新しいインターフェースを使うことで、大量の作業の管理が可能になる。「新しいウェブベースのインターフェースは、企業ユーザーがHuman Intelligence Task(HIT、人間の知性を用いなければできない作業)を作成するプロセスを補助するものだ。これによって、数十万単位のHITを同時に公開し、作業者の状況を把握し、作業の成果を回収できる」とAmazon.comはプレスリリースに記している。
これまでも、APIを利用すればこうした自動化は可能だったが、プログラミングの専門知識が必要だった。「この新しいウェブベースのツールを利用すれば、どのような企業でも、わずか数分で、人間の知性を必要とする作業を100カ国以上の国々の数十万人の作業者に委託できる」と、Amazon Mechanical Turk担当バイスプレジデント、Sharon Chiarella氏は声明の中で述べている。
Amazon.comはまた、依頼する作業の作成を容易にするテンプレートの提供も開始している。
Amazon Mechanical Turkは、企業がサービスや技術を必要に応じて利用し、その分だけ代価を支払うという、いわゆるオンデマンドビジネスの概念に沿ったものだ。少なくとも理論的には、このようなやり方によって、企業は需要の変化に対応し、すばやく事業の展開や請負ができるようになり、ピーク時に必要のないリソースに対して対価を支払わずに済むようになる。さらに、よりIT寄りのオンデマンドサービスとして、Amazon.comは「Amazon Web Services」も提供している。こちらは企業がストレージやデータ処理やデータベースなどの作業を展開したり請け負ったりする際に、ネットワーク経由で使用できるコンピューティング技術を従量課金方式で提供するものだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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