Yahooは米国時間5月22日、長年同社の取締役を務めてきたEdward Kozel氏が辞任したことを明らかにした。あわせて、年次株主総会を延期することも発表された。
Yahooによれば、Kozel氏の辞任は個人的な理由によるものだという。これにより取締役の人数が10人から9人になった。
先週、億万長者投資家のCarl Icahn氏が、次の株主総会でYahooの取締役全員を交代させることを狙った委任状争奪戦を開始した。Icahn氏が取締役全員に対し、交代を画策するかは明らかでない。
Kozel氏は20日付けで辞任した。同氏は会社に宛てた書簡で、家族と過ごす時間を増やすため2月には辞任する意向だったが、Microsoftから買収提案を受けて予定を延期したと記している。
Yahooは「Kozel氏は、家族の欧州への引越しなど、プライベートに重点的に時間を割きたいとしている」と述べる。
Kozel氏は2000年10月にYahooの取締役に就任した。
一方、米証券取引委員会(SEC)に提出された資料によると、7月3日の予定されていた株主総会は、7月中の別の日に延期されるという。具体的な日付は今後決定される。
Yahooが提出した22日付けの資料によれば、株主総会はIcahn氏に仕掛けられた委任状争奪戦のSECによる精査が済んだ後の日程になるいう。具体的な日程は、SECの精査後にYahoo取締役会が決定する。
Icahn氏が委任状争奪戦を開始した目的は、Yahooを再びMicrosoftとの交渉のテーブルにつかせることだ。5月に入って、Microsoftは5月に入り、Yahooの態度が消極的であることを理由に、1株33ドルの買収提案を撤回した。Microsoftが2月1日に買収提案する直前、Yahoo株価は1株あたり19ドルで推移していた。
Icahn氏が委任状争奪戦を仕掛けた数日後には、MicrosoftとYahooが今度は資産すべての買収ではなく、何らかの取引をすべく交渉を再開している。多くのメディアは、この取引の正体について、Yahooの検索部門の売却か、合弁事業の設立なのではないかと推測している。
Reutersの記事によると、Legg Masonの著名なポートフォリオマネージャーBill Miller氏をはじめ、一部の投資家はMicrsoftに対し、単純な合弁事業の立ち上げではなく、Yahooを買収するように求めているという。
Miller氏はヘッジファンド関連のカンファレンスで講演した後、Reutersのインタビューに応じ「Microsoftにとって、立ち位置を変えることは不可欠だ」と述べている。Legg Masonは、Yahoo第2の株主で、5月7日時点で、同社株式5.7%を保有していた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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