UPDATE Facebookは米国時間3月4日、退職するOwen Van Natta氏に代わる新たな最高経営責任者(COO)の採用を発表した。Facebookの新たなCOO職は、長くGoogleで手腕を振るったSheryl Sandberg氏へ、3月24日より引き継がれる。
Sandberg氏は、Googleのグローバルオンライン販売および事業担当バイスプレジデントを6年間務め、同社の「AdWords」や「AdSense」といった製品、そして、非営利事業部門のGoogle.orgの成長を演出した。
ソーシャルネットワーク企業のFacebookが出した声明によれば、Sandberg氏の新たな仕事としては、「Facebookの事業を拡大して、世界的なプレゼンスの向上を担うほか、セールス、マーケティング、事業開発、人事管理、公共政策、プライバシー、コミュニケーションといった分野を統括することになる」という。
奇しくもSandberg氏は、ハーバード大学に属するカレッジおよびハーバードビジネススクールの卒業生である。Facebookは、マサチューセッツ州ケンブリッジのハーバード大学寄宿舎の一室から誕生したことで有名である。
経験豊かなシリコンバレーのエグゼクティブを採用することは、Facebookにとっては、それほど驚くべき展開ではない。Facebookの創設者であるMark Zuckerberg氏は、まだ24歳の誕生日すら迎えておらず、急成長を遂げる同社も、新広告キャンペーンの「Beacon」や、ユーザーによるプロフィール削除を可能にする機能など、修正を余儀なくさせられる局面にも直面してきた。
一部の批評家は、Facebookがシリコンバレーのトップ企業であり続けるために、もっと経験ある従業員を上層部に起用することが必要であると提案してきた。
さらに、インターネット上でのデジタル広告分野で最も成功を収めているGoogleにおけるSandberg氏の経験は、Facebookの売り上げを大幅に押し上げると期待されている「ソーシャル広告」モデルの構築段階にある同社にとっては、価値ある財産となるだろう。
Googleの共同創設者であるSergey Brin氏は、Facebookと競合するNews Corp.のMySpace.comとの契約が、期待外れの売り上げという残念な結果しかもたらさなかったと語っており、ソーシャルメディア広告には、厳しい評価が定着してしまった。
Googleの広告事業のベテランを引き抜くことにより、Facebookは、同社の広告戦略の正当性を新たなレベルまで押し上げ、広告主の信頼を勝ち得て、収益拡大へとつなげていきたい考えだ。
Zuckerberg氏は、「Sherylは、Facebookの事業が世界的規模で拡大することを助けてくれるだろう素晴らしいマネージャーだ」と声明で述べた。Sandberg氏はZuckerberg氏の直属となる予定だ。「Sherylは必要な経験を持ち、事業拡大や新しい広告ネットワークの構築という実績がある。Sherylは、世界の人々をつなぐというFacebookのゴールを理解しており、この使命を実感できるビジネスを築くことに情熱を持っている」(Zuckerberg氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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