2月1日、ウェブサイトのアクセス数調査で知られるAlexaによるランキングに大変動が起きた。中国を代表するポータルサイトが軒並み大下落を記録した。世界的なランキング情報をとかく意識しがちな中国のネチズンは、この現状に対し、ネチズンが結束して抗議文を様々なニュースサイトに掲載するよう働きかけている。
先月の統計調査各社による中国インターネット利用者数は約2億人と、首位の米国に迫る勢いだ。押せ押せムードの中国で、Alexaが中国の著名サイトのランキングを下げたものだから、その反発はすごい。「もうAlexaは中国のインターネットに構うな」「Alexaは中国インターネットの発展を阻害する癌だ」「信用できない」。そういったコメントが様々なサイトに掲載された。
加えてAlexaのミスがそれに拍車をかけた。インスタントメッセンジャーで知られるポータルサイトTencent(騰訊)は百度に続く人気のサイトであるが、Alexa上のこのサイトの説明が「中国最大の火葬サイト。お骨を売買可能」となっていたのだ(現在は修正済)。これにはネチズンは正面きって激怒せず、しょうがない話として笑って済ませている様子。
中国のインターネット企業はAlexaを意識することから、Alexaに関する悶着がたびたびおこる。Alexaがランキングを調整し、中国のサイトが下がった日には必ずといっていいほどそれがニュースとなる。たとえば昨夏にはAlexaのランキングで老舗ポータルサイトのSohu(捜狐)のランキングだけが急上昇したことで、捜狐(Sohu)のCEOの張朝陽氏は「インチキはしていない!信じてほしい」と弁明の記者会見を行っている。構って欲しくないけど気にならずにはいられない--それが中国におけるAlexaの存在だろう。
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