Webマーケティングガイドでは、モバイルインターネット調査会社のネットエイジアリサーチと共同調査のもと、モバイルのウェブサイトについて実態調査を行った。
前回のモバイルのウェブサイトに関する調査(上)では、モバイルウェブサイトの利用実態について調査を行ったが、今回はユーザーがモバイルサイトに何を求めているのかを把握し、モバイルサイトの今後について考察していきたい。
≪調査結果サマリー≫
調査対象は、15歳〜49歳のモバイルユーザー345人。 男女比は、男:173人、女:172人の割り付けを行った。 キャリア比は、Docomo:55.9% Ezweb:33.0% Softbank:11.0% 年齢比は、10代:16.5%、20代:27.5%、30代:33.9%、40代:22.0%とした。
Q1では、モバイルサイトにどのような要素を求めるかを尋ねた。 その結果、「操作のしやすさ」と回答したユーザーが最も多く62.0%。次いで、「スピード」が53.6%、そして「見やすさ」が47.5%で続く結果となった。
モバイルのウェブサイトに関する調査(上)のQ4では、モバイルサイトを利用していて不満に思う事を尋ねたが、その中で「表示速度が遅い」と回答したユーザーは全体の48.7%にも及ぶ事がわかっている。 前回も述べたように、表示やダウンロードのスピードは利用している機種に依存する部分が大きいが、すべてのユーザーがそれを正しく理解しているとは考えにくい。むしろ、機種ではなく”サイトのせい”であると考えるユーザーが多いと仮定した上で、サイト運営者はサイト設計をする必要があるだろう。
Q2では、モバイルユーザーにとってモバイルサイトはどういった存在なのかを尋ねた。 その結果、49.3%のユーザーが「情報収集するもの」と回答しており、ほかの回答に大きな差をつけた。 次に回答率が高かったのは「暇つぶしをするもの」だが、その数は27.8%とトップと20ポイント以上の差が開いた。
PC世代と呼ばれる1999年のi-mode登場以前からPCのインターネットに触れていた世代、もしくはPCを普段から頻繁に利用しているユーザーにとっては、モバイルサイトの使い勝手や情報量は不十分であり、「暇つぶし」程度の存在にとどまっていると考えがちである。 ただし、今回の調査結果を見る限り、モバイルサイトは暇だから利用するものと考えているユーザーよりも、情報収集という必要性に対する解決策として位置付けているユーザーが多い事が伺える。
また、「商品購入をするもの」と回答したユーザーは6.1%と低い水準にとどまっている。モバイルコンテンツフォーラムの調べによると、2005年4,074億円だったモバイルコマース市場は、2006年には5,624億円となり、対前年比138%の成長を見せている。中でも、物販系市場は対前年比168%の成長を見せており、モバイルコマースは確実にモバイルユーザーの中に浸透してきていると考えられる。
(参照:「モバイルコンテンツ関連の市場規模/モバイルコンテンツフォーラム」)
ただし、「商品購入をするもの」と回答したユーザーは少なく、”買い物=モバイル”という水準にまでは到達していないようである。
最後に、Q3ではモバイルとPCの情報を連動(同期化)したいと思うかを尋ねた。 その結果、モバイルとPCの同期化を「非常にしたい」と回答したユーザーは27.5%にも及んだ。 また、「少ししたい」と回答したユーザーを含めると、その数は74.5%となり、多くのユーザーが同期化に対して肯定的である事が伺える。
前回のモバイルのウェブサイトに関する調査では、モバイルインターネットには劣るものの、30%以上のユーザーがPCのインターネットも利用している事を考えると、モバイルとPCとの連動はユーザーの利便性や満足度を高めるために欠かす事のできない要素なのではないだろうか。
本調査は、業界の全般的な調査となっております。 あくまでも指標となるものですので、参考データとしてご活用下さい。 業種や取り扱っている商品、またユーザーの属性によっても調査結果は大きく異なると考えられます。 より詳細な業界動向や、ターゲット層に合わせたリサーチにご興味をお持ちの方は、 リサーチアウトソーシングサービスをご活用ください。
調査対象 :15歳〜49歳のモバイルユーザー345人。
調査期間 :2007年12月28日〜2007年12月29日
調査方法 :モバイルリサーチ
調査機関 :ネットエイジア株式会社
本調査結果の単純集計を無料でご提供させていただきます。 アンケート回収データ・クロス集計サービス・レポートは有料にてご購入いただけます。 調査や有料サービスをご検討の方はお気軽にお問合わせください。
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