Microsoft創立者であるBill Gates氏と同社元幹部のCharles Simonyi氏は、チリにある山の山頂で世界で最も高性能の天体望遠鏡を開発するプロジェクトに対し、3000万ドルを寄付した。宇宙の膨張を加速させている暗黒物質および暗黒エネルギーを発見するための望遠鏡の建設を目的とした官民共同事業Large Synoptic Survey Telescope(LSST)プロジェクトは先週、Charles Simonyi Fund for Arts and Sciencesから2000万ドル、Gates氏から1000万ドルの寄付を受けたと発表した。
2014年に完了予定のLSSTには、3基の大型反射鏡と30億ピクセルのデジタルカメラも含まれる。科学者たちはこれらを利用して3日に1晩の割合で空を観察することができる。完成すれば、観察時に、このデジタルカメラで10秒に1枚の割合で写真を撮影し、30テラバイトものデータが生成される。撮影されたデータは一般に公開される予定。
Simonyi氏は、とりわけ宇宙の解明について関心を寄せている。同氏はロシアのソユーズロケットに搭乗し、最初に国際宇宙ステーションへの飛行を果たした中の1人。かつてGoogleでエンジニアリングを指揮したWayne Rosing氏は、カリフォルニア大学デービス校で数理学および物理学のシニアフェローとしてLSSTに参加している。
Rosing氏の同僚であり、LSSTでディレクターを務める同校教授のAnthony Tyson氏は、両氏からの寄付は、科学者たちが宇宙について研究する方法に変化をもたらすだろうと述べた。
「LSSTでは、目に見える空を深くそして素早くマッピングすることで、誰もがわれわれの住む宇宙の今まで目にしたことの無い姿を体験し、天文学や基礎物理のさまざまな分野において刺激に富んだ新たな疑問を呼び起こすことになるだろう」
MicrosoftのライバルであるGoogleも、LSSTプロジェクトに関わっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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