Qualcommは追加の700MHz帯周波数を使用して何を行う計画であるのかを明らかにしていないものの、ネットワーク容量すなわちネットワークフットプリントを増やしたいと考えているというのが私の推測である。現時点において、このことは電話会社にとって大きな脅威ではないかもしれない。AT&TやVerizon Wirelessはライブテレビを携帯電話契約者に配信するためにMediaFloネットワークを使用している。しかし、Qualcommが追加の周波数帯を獲得することに成功すれば、パートナーというよりもライバルになってくる可能性がある。
CablevisionやEchoStarに関しては、電話会社と競合することのできるサービスを開発するためにこの周波数帯を使いたいと考えている可能性が高い。米国における最大手のケーブル事業者であるComcastとTime Warnerは2006年に、前回の大規模な周波数帯競売に協力して参加した。これらの企業はSpectrumCoというコンソーシアムを設立し、137にも及ぶ無線周波数帯のライセンスを獲得することに成功したのだ。しかし、この容量を何に使う計画であるのかについては明らかにされていない。また、SpectrumCoを構成している企業は無線サービスを顧客に提供するためにSprint Nextelと提携している。
ComcastとTime Warnerは12月入ってから、700MHz帯周波数の競売には参加しないと述べていた。
競売に参加する企業はすべて、入札する権利を獲得するために、1月4日までにある種の頭金をFCCに対して支払わなければならない。しかし頭金を支払ったからといって、こういった企業が周波数の競売でライセンスを獲得できるとは限らない。実際のところ、多くの企業が競売の途中で脱落することになるだろう。2006年に行われたAdvanced Wireless Services(AWS)では、DirecTVと組んだEchoStarが早々に脱落した。
現時点ではどの企業も周波数帯を獲得する可能性がある。現在、AT&TやVerizon Wirelessも含め、競売参加企業の半数以上が参加申込手続きを完了していない。こういった企業は、競売に参加するためには2008年1月4日までに手続きを完了させる必要がある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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