IBMは、プロセッサ上のコアが電子ではなく光パルスで信号を送りあうという技術を開発した。これにより、チップは高速化し、消費電力コストを効率化できるという。
この技術は、Mach-Zehnder型電気光学変調器とよばれるもので、電子信号を光パルスに変えることができる。IBMの変調器はほかの研究所のものより100倍以上小型で、IBMでは将来的にチップに統合できると期待している。
仕組みは次の通りだ。図上で黄色の点で表示されている電気パルスが変調器に達する。変調器はレーザーから定期的に光線を受けており、電気パルスに対応して光パルスを放出する。ある意味で、変調器は電子を光量子に変えているといえる。
コンピュータ内、そして、究極的にはチップ内の金属線を光ファイバで代用するための技術は、2000年に入り、Intel、Primarion、Luxtera、それにIBMなどの複数の企業で開発が進められている。金属線は熱を放出するという問題を抱えており、信号の伝送速度も光パルスより劣る(この分野の研究は、シリコンフォトニクス、光電子工学といわれている)。
しかし、光技術には小型化が難しいという問題がある。光技術を利用した部品は歴史的に、製造が難しく、サイズも大きい。コンピュータメーカーは数ミリの部品を求めている。変調器、レーザー、導波管などの部品をシリコン製造ライン上で製造する方法を開発しなければならない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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