小型で軽量、薄暗いところもシッカリと!--お気に入りガジェットバトン第29回

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記者はどんなカメラを使っているか?

本体に比べてレンズ部が大きく、いかにも「無理してマース」という印象。レンズフードやロゴに傷が多く、乱雑に扱われてきたかがわかる 本体に比べてレンズ部が大きく、いかにも「無理してマース」という印象。レンズフードやロゴに傷が多く、乱雑に扱われてきたかがわかる

 ゲーム誌やパソコン誌の編集をしていた頃から、他人がどんなカメラを使っているのか興味があり、チラチラと横目で観察していた。それも最新の一眼レフカメラでバシャバシャと撮っている本職のカメラマンより、コンパクトカメラでパチリ、パチリと遠慮がちに撮っている記者サンに、なぜだかググーッと惹かれてしまう。そういう方々には業界紙などマイナー媒体の方が多かったので、より親近感が沸いたのかもしれない。

 もっとも高級機にはそれだけのよさがある。ボクもお金に余裕があればニコンやキヤノンの最新デジタル一眼レフに買い換えたい。とはいえ、貧乏なフリーライターにとっては費用対効果が大切だ。というわけで、ここ3年間ほどパナソニックの大型コンパクトデジカメ「ルミックス DMC-FZ20」を仕事で使っている。

 デジカメを使う用途も、かなり限定されたものだ。記者会見でスピーカーの顔写真とスライドを撮るのが半分、イベント会場を撮影するのが半分。どちらも速報性が重要で、芸術性はほとんど問われない。ニュースサイト向けなので、写真サイズも1280*960もしくは800*600で充分だ。そのかわり小型軽量で望遠側に強く、薄暗い会場でもシッカリと被写体が映ることが必須条件。「FZ20」はこれらの条件をしっかり満たしている。

うっかりハプニングにも……

内蔵ストロボ。ただし壊れて光らない。外付けストロボのPE-36Sと組み合わせて使っていたが、落下で壊してしまい修理中 内蔵ストロボ。ただし壊れて光らない。外付けストロボのPE-36Sと組み合わせて使っていたが、落下で壊してしまい修理中

 レンズはライカ製12倍ズームで、「寸胴」という言葉がピッタリくる。これに光学式の手ぶれ防止機能をカップリングした。35mm換算で焦点距離が36mmから432mm、オールf2.8の明るさで、発売当初は「ヨンニッパでこのサイズ、この価格」と宣伝されたものだ。これに加えてホットシューがあり、外部ストロボが使用できるのが重要なポイント。人ごみの中で液晶画面を見ながら、ひょいと腕を伸ばして撮影することもできる。

 ただし、所詮コンパクトデジカメ向けの小型CCDに、12倍ズームレンズを載せただけの超ドーピング仕様なので、いろいろと無理があるのも事実だ。特に高感度域でのノイズが目立つ。AFも遅い。電源スイッチを入れてから撮影できるまでのタイムラグが長い。液晶画面や液晶ファインダーが暗くて、薄暗い場所では勘でフレーミングするしかない。バッテリーもすぐなくなる。その辺は割り切って使っている。

いつのまにかカバーがとれてしまい、基板が覗けている。雨に濡れたら浸水するが、雨の日に屋外で撮影などしないので無問題だ いつのまにかカバーがとれてしまい、基板が覗けている。雨に濡れたら浸水するが、雨の日に屋外で撮影などしないので無問題だ

 しかもこのカメラ、中途半端に頑丈にできている。最初のうちはホットシューがすぐグラグラになっていたが、純正ストロボに変えてからピタリと収まった。2年目にして内蔵ストロボが壊れたが、使用頻度が低かったので放置プレイ。うっかり取材先で落として外付けストロボが半壊した際も、なぜかカメラ本体は無事だった。

 デジタル一眼レフも安くなってきた。買い換えも検討しているのだが、なかなか壊れない。まだまだ使い続けることになりそうだ。

小野憲史氏プロフィール

主にゲームライター。1971年生まれ。「ゲーム批評」「パソコン批評」「PC自作派」「PC-DIY」編集などを経て、1999年に「ゲーム批評」編集長に就任。ただし1年強であっさり辞めて2000年にフリーランスになる。最近は「iNSIDE」「まんたんウェブ」などに寄稿。共著に「ニンテンドーDSが売れる理由」(秀和システム)。他に「ゲームニクスとは何か」(幻灯舎新書)構成協力など。


【使用製品】

DMC-FZ20


【購入時期】

購入時期 2005年2月

【お気に入り度合い】

貧乏フリーライターの友。

【次回執筆者】

Jo Kubotaさん


【次回の執筆者にひとこと】

「PC-DIY」時代にハイエンドな原稿で散々助けていただいた、テクニカルライターのJo Kubota氏。PCパーツをはじめデジタルガジェット全般に1000万円以上の私財を注ぎ込んだ伝説の持ち主だけに、こだわりの逸品を紹介してくれるに違いないっ!

【バトンRoundUp】

START: 第1回:澤村 信氏(カナ入力派の必須アイテムとは?) → 第2回:朽木 海氏(ウォークマンとケータイをまとめてくれる救世主とは?) → 第3回:大和 哲氏(ケータイマニアのためのフルキーボードとは) 第4回:西川善司(トライゼット)氏(飛行機の友、安眠の友、ノイズキャンセリングヘッドフォン) → 第5回:平澤 寿康氏(出張に欠かせない超小型無線LANルータ) → 第6回:石井英男氏(いつでもどこでもインターネット接続が可能なPHS通信アダプタ) → 第7回:大島 篤氏(電卓とデジタル時計の秘密) → 第8回:荻窪 圭氏(自転車とGPSがあればどこにでもいけます) → 第9回:田中裕子(Yuko Tanaka)氏(これでクラシックもOK!究極のカナル型イヤフォン) → 第10回:佐橋慶信氏(ビジュアル・ブックマークの実践方法とは?) → 第11回:清水隆夫氏(プロ御用達の業務用GPSデジタルカメラ) → 第12回:高橋隆雄氏(傭兵たるものガジェットなど持たぬ!) → 第13回:野本響子氏(「壊れても買い続けたい」理想のロボット) → 第14回:本田雅一氏(本田雅一氏の求める条件にピッタリはまる「あのデジカメ」) → 第15回:塩田紳二氏(紙に書いて「デジタルデータ」になるアイテム) → 第16回:山田祥平氏(山田祥平氏が愛用する移動時間の必須アイテム) → 第17回:元麻布春男氏(元麻布春男氏が「感心した」ガジェット) → 第18回:鈴木淳也氏(ノートPCモバイラーに必須のアイテム) → 第19回:小山安博氏(ライフスタイルを快適にするアイテム) → 第20回:海上忍氏(最強の“心理的防音ルーム”を実現するアイテム) → 第21回:大谷和利氏(古くなっても旧くならないデジタルカメラ) → 第22回:山路達也氏(ラジオを新たなメディアに進化させる「radio SHARK 2」) → 第23回:川野 剛 氏(あと10年は使いたい頑丈なデジカメ) → 第24回:野田幾子氏(面倒を楽しませてくれるウチの亭主) → 第25回:井上真花氏(デジタルだけどアナログのよさを持つ10年選手) → 第26回:安田理央氏(録音するならコレがいい!) → 第27回:とみさわ昭仁氏(コレが「僕の人喰い映画館」) → 第28回:米光一成氏(一度味わうとやめられない便利さ)

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