一度味わうとやめられない便利さ--お気に入りガジェットバトン第28回

ツールには使われるな、使いこなせ!

ページ送りを生徒に手伝ってもらっていた時代。たいへんです ページ送りを生徒に手伝ってもらっていた時代。たいへんです

 発想力や文章やゲームの講座をやってたら、あちこちからお声がかかるようになって、講演やワークショップやら大勢の前でわーっと喋ることが多くなってきました。

 そういった中で独自の方法を試行錯誤しているうちに、結局、パワーポイントなんぞを使っています。

 「パワーポイントを使うとプレゼンがダメになる」とか言う人もいます。が、そんなことはない。ツールは使いようです。使われるなよ、使いこなせよ!

コクヨ:プレゼンテーション用USBマウスEAM-ULW1。正面に4個、側面に5個もボタンがある コクヨ:プレゼンテーション用USBマウスEAM-ULW1。正面に4個、側面に5個もボタンがある

 でもパワーポイントを使うと、ページ送りするためにパソコンの前に立ってなきゃならない。というのはよろしくない。

 特に、ぼくは、どんどんみんなの席のほうに歩いていって、あれこれ聞いたり、教室のうしろに行ったり、縦横無尽に移動する。44~96ポイントぐらいの巨大文字を使うのでページをどんどんめくる。だからページをめくるたびに、パソコンの所に走ってもどる、という無駄というか、2時間の講座でミニマラソンしたのかって感じの体力消費。終わるとヘナヘナ。「もたないよー」ということで、合図するとページをめくってもらうために、手伝いにひとり来てもらったり、生徒さんに手伝ってもらったりしたこともあります。

 そんなとき。遠隔操作のマウスがあるという話を聞いて買ったのが、コクヨのプレゼンテーション用USBマウスEAM-ULW1。

便利さは一度味わうとやめられない

 最初は、あまりの使い勝手の悪さに憤慨。まず、使うときの設定の仕方が複雑で。USBにレシーバーを刺す→判りにくい小さいボタンを押す→赤ランプつく→マウス側のモードボタンとPUSHボタンを同時に押し続ける→赤ランプ点滅を確認。って、使い始めるためにどれだけ複雑な操作を要求するのか! 覚えきれないので、マウスに設定方法をメモしたシールを貼っています。

 モードの切り換えも、「1秒以上同時に押す」みたいなコンプレックスな操作なので、シンプルな頭には入らない。パワーポイントのページをめくるモード以外は使ったことがありません。

覚えきれず設定方法をシールに書いて貼っている 覚えきれず設定方法をシールに書いて貼っている

 いつの間にかパワーポイントが最初の状態にもどるというトラブルが起こったりもしました。なんか知らないうちに押さなくてもいいボタンに手が当たっているのでしょう(いまだに原因不明)。

 と、うぎゃーと不満ばかり書いてしまったのですが、だがしかし、どこからでもページがめくれるという便利さは一度味わうとやめられない。操作も慣れてきたので、もうスイスイ使えるようになりました。すごく便利です。より一層、教室内をぐるぐる移動してしまう。

スクリーンに向ける必要はないのに、ついつい向けてしまう。どちらを向けてもちゃんとキャッチしてくれます スクリーンに向ける必要はないのに、ついつい向けてしまう。どちらを向けてもちゃんとキャッチしてくれます

 別にどこに向けていても大丈夫なのですが、こいつをビシッとスクリーン目がけて突き出してページめくるのも気持ちいい。

 話す人が手元のパソコンを見て下を向いているとあっという間に雰囲気がダウンします。話すときは、みんなの顔を見る。スクリーンを見てほしいときには、自分も同じスクリーンを見る。お客様の視線をちゃんとコントロールする、ということは結構大切。

 広い教室でスクリーンが複数ある場合も、メイン1つだけにしてもらって他は消します。そのため後からも見えるように文字は超巨大に。とにかく全員が同じものを見ているという一体感は、その場の雰囲気やみんなの気持ちを盛り上げます。

 他にも、ホテルロビーのベル、キッチンタイマー、洗濯バサミ、TIMEXの腕時計など、小道具をいろいろ使っているので、またいずれどこかで紹介できるといいなーと思いながら。

プレゼン用小道具たち プレゼン用小道具たち
米光一成氏プロフィール

ゲームデザイナー。立命館大学映像学部教授。ライター。代表作は「ぷよぷよ」「トレジャーハンターG」「バロック」「キングオブワンズ」など。「池袋コミュニティカレッジ」「宣伝会議」等で講座を担当。「Ustreamで番組はじめる!」とノートパソコン+イー・モバイルのデータカードを入手。『恋愛小説ふいんき語り』(ポプラ社)もうすぐ発売


【使用製品】

コクヨ:プレゼンテーション用USBマウスEAM-ULW1


【購入時期】

【お気に入り度合い】

「ダメなヤツなんですよ」とか言いながら手放せない。

【次回執筆者】

小野憲史さん


【次回の執筆者にひとこと】

ゲーム批評編集部時代からお世話になっています。いつもいろんなところに飛びまわっていて、忙しいはずなのに忙しそうにみえないのは、何か秘密のガジェットを使いこなしているからに違いない!

【バトンRoundUp】

START: 第1回:澤村 信氏(カナ入力派の必須アイテムとは?) → 第2回:朽木 海氏(ウォークマンとケータイをまとめてくれる救世主とは?) → 第3回:大和 哲氏(ケータイマニアのためのフルキーボードとは) 第4回:西川善司(トライゼット)氏(飛行機の友、安眠の友、ノイズキャンセリングヘッドフォン) → 第5回:平澤 寿康氏(出張に欠かせない超小型無線LANルータ) → 第6回:石井英男氏(いつでもどこでもインターネット接続が可能なPHS通信アダプタ) → 第7回:大島 篤氏(電卓とデジタル時計の秘密) → 第8回:荻窪 圭氏(自転車とGPSがあればどこにでもいけます) → 第9回:田中裕子(Yuko Tanaka)氏(これでクラシックもOK!究極のカナル型イヤフォン) → 第10回:佐橋慶信氏(ビジュアル・ブックマークの実践方法とは?) → 第11回:清水隆夫氏(プロ御用達の業務用GPSデジタルカメラ) → 第12回:高橋隆雄氏(傭兵たるものガジェットなど持たぬ!) → 第13回:野本響子氏(「壊れても買い続けたい」理想のロボット) → 第14回:本田雅一氏(本田雅一氏の求める条件にピッタリはまる「あのデジカメ」) → 第15回:塩田紳二氏(紙に書いて「デジタルデータ」になるアイテム) → 第16回:山田祥平氏(山田祥平氏が愛用する移動時間の必須アイテム) → 第17回:元麻布春男氏(元麻布春男氏が「感心した」ガジェット) → 第18回:鈴木淳也氏(ノートPCモバイラーに必須のアイテム) → 第19回:小山安博氏(ライフスタイルを快適にするアイテム) → 第20回:海上忍氏(最強の“心理的防音ルーム”を実現するアイテム) → 第21回:大谷和利氏(古くなっても旧くならないデジタルカメラ) → 第22回:山路達也氏(ラジオを新たなメディアに進化させる「radio SHARK 2」) → 第23回:川野 剛 氏(あと10年は使いたい頑丈なデジカメ) → 第24回:野田幾子氏(面倒を楽しませてくれるウチの亭主) → 第25回:井上真花氏(デジタルだけどアナログのよさを持つ10年選手) → 第26回:安田理央氏(録音するならコレがいい!) → 第27回:とみさわ昭仁氏(コレが「僕の人喰い映画館」)

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