トランスコスモスは10月2日、韓国SEM業界大手のeMnetが実施した第三者割当増資を引き受け(出資比率は35%)、戦略的な業務提携を9月28日に締結したことを発表した。トランスコスモスとeMnetは日本でSEM事業を共同展開する。
eMnetは韓国で主に中小企業をターゲットとした検索連動型広告事業を展開してきた。SEM分野でトップシェアを誇り、現在は世界市場への進出を図っている最中だ。すでに日本に引き続き中国、アメリカなどへの進出も計画しているという。
同社は特に日本のSEM市場の今後の成長に期待を込めている。eMnetの調査によれば、2006年のインターネット広告市場に占めるSEMの割合は、日本とアメリカと韓国の3国間で大きく異なる。韓国が最もSEMの割合が高く54.9%。アメリカが42.5%で、日本はまだ25.6%にすぎない。
eMnetの日本戦略は「SEMにおけるロングテール型ビジネス」だ。まだインターネット広告を出稿したことがない、またはホームページも持っていない中小企業を主なターゲットとし、SEM市場の成熟とともに顧客を獲得していく方針。
eMnetが韓国で抱えるクライアントを規模別に見ると、中小企業が13%、個人事業者が86%を占める。また月間売上別では300以上1000万ウォン未満のクライアントが69%、300万ウォン未満のクライアントが20%となっている。このようなロングテール型の広告ビジネスを日本でも展開していく考えだ。
トランスコスモスも国内でSEM事業を持っているが、大企業が主な顧客層となっているため、eMnetとの提携を機にロングテール型マーケティングのノウハウを獲得する。当面、韓国ではバックオフィスの支援、日本ではSEMの共同事業を行っていく。将来的には韓国でのウェブサイト構築から広告クリエイティブ制作、効果測定までを含む総合的なデジタルマーケティングサービスの展開を目指す。
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