京都大学ベンチャー・ビジネス・ラボラトリーとドリコムは8月7日から10日に、大学生に事業創出の喜びを実感させ、将来の起業意識を高めることを目的としたビジネスコンテスト「次世代ビジネスリーダー育成インターン」を実施した。
全国の大学生を対象に参加者を募集し、書類審査で選ばれたチームが合宿形式で事業戦略やビジネスプランの立て方を学習。その後、ビジネスプランコンテストを開催するというもの。
6月1日から7月27日までの募集期間に1096人が応募し、書類審査に残ったチームが4日間の合宿に参加。合宿中にビジネスプランの予選が行われ、最終日となる10日の決勝には6組が進出した。
優秀賞に選ばれたのは、京都大学の学生3人で構成されたチーム「NOT FOUND」の「宇宙に祝う私の記念日」という事業プラン。優勝者には賞金100万円、1週間のスタンフォード大学への研修が贈呈されたされる。
内容は、結婚予定者などを対象に、人工衛星に名前を刻む権利を販売するというもの。アメリカでは年間30〜40本の衛星が打ち上げられており、その衛星オーナー企業と提携することにより、低コストで宇宙に結婚記念を残せるという企画だ。
1998年に、27万人の名前を刻印したプレートが人工衛星「のぞみ」で火星に打ち上げられた例などをあげ、宇宙へメッセージを送る関心は高く顧客は十分に見込めると発表した。
審査員の講評では「全プランとも甲乙付けがたく、優秀賞はすんなりとは決まらなかった。どのプランもまだまだ荒削りな部分は残っていることは否めない」としながらも「審査をしているときにこのプランが一番話題になった。宇宙を考えるという他のチームにはない『壮大さ』を持っている。優秀賞の賞品でもあるスタンフォード留学権のことも考えると、このプランをもっと高めて海外に持っていって欲しい」とコメントされた。
ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー賞は、京都大学、関西大学、立命館大学で構成されたチーム「脳みそ」の「思い出レスキュー」というプラン。思い出が詰まったぬいぐるみなど、捨てるに捨てられないものを引き取り、それぞれにストーリーを作って持ち主の思い出を演出するという企画だ。
その他、決勝では一人暮らしの老人向けのシェアハウス運営の事業や、老人ホームで文化講座を開く「老人ホーム大学」事業、携帯電話を使ったモバイルチラシ事業、個人の駐車場を期間限定で開放するコインレス・パーキング事業などの4プランが発表された。
また、チームとは別に、東京大学の学生2人も個人賞として表彰された。
このインターンシップへの参加大学生数は、慶應義塾大学からの129人がもっとも多く、次いで京都大学から112人、早稲田大学から110人となった。
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