京大とドリコム、合宿勉強会付ビジコン開催--1000人超の学生が参加

瀬井裕子(編集部)2007年08月20日 18時22分

 京都大学ベンチャー・ビジネス・ラボラトリーとドリコムは8月7日から10日に、大学生に事業創出の喜びを実感させ、将来の起業意識を高めることを目的としたビジネスコンテスト「次世代ビジネスリーダー育成インターン」を実施した。

 全国の大学生を対象に参加者を募集し、書類審査で選ばれたチームが合宿形式で事業戦略やビジネスプランの立て方を学習。その後、ビジネスプランコンテストを開催するというもの。

070820_drecom.jpg京都大学桂キャンパスで8月10日に行われた決勝。6組が事業プランを発表した。

 6月1日から7月27日までの募集期間に1096人が応募し、書類審査に残ったチームが4日間の合宿に参加。合宿中にビジネスプランの予選が行われ、最終日となる10日の決勝には6組が進出した。

070820_drecom1.jpg結婚式などの特別な記念日にはロマンを求めるので、人工衛星に名前を刻む権利にも需要があると訴える。

 優秀賞に選ばれたのは、京都大学の学生3人で構成されたチーム「NOT FOUND」の「宇宙に祝う私の記念日」という事業プラン。優勝者には賞金100万円、1週間のスタンフォード大学への研修が贈呈されたされる。

 内容は、結婚予定者などを対象に、人工衛星に名前を刻む権利を販売するというもの。アメリカでは年間30〜40本の衛星が打ち上げられており、その衛星オーナー企業と提携することにより、低コストで宇宙に結婚記念を残せるという企画だ。

 1998年に、27万人の名前を刻印したプレートが人工衛星「のぞみ」で火星に打ち上げられた例などをあげ、宇宙へメッセージを送る関心は高く顧客は十分に見込めると発表した。

 審査員の講評では「全プランとも甲乙付けがたく、優秀賞はすんなりとは決まらなかった。どのプランもまだまだ荒削りな部分は残っていることは否めない」としながらも「審査をしているときにこのプランが一番話題になった。宇宙を考えるという他のチームにはない『壮大さ』を持っている。優秀賞の賞品でもあるスタンフォード留学権のことも考えると、このプランをもっと高めて海外に持っていって欲しい」とコメントされた。

070820_drecom2.jpgランドセルのミニチュア化など、思い出がつまって捨てられない商品の形を変えるビジネスは成り立つと訴える。

 ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー賞は、京都大学、関西大学、立命館大学で構成されたチーム「脳みそ」の「思い出レスキュー」というプラン。思い出が詰まったぬいぐるみなど、捨てるに捨てられないものを引き取り、それぞれにストーリーを作って持ち主の思い出を演出するという企画だ。

 その他、決勝では一人暮らしの老人向けのシェアハウス運営の事業や、老人ホームで文化講座を開く「老人ホーム大学」事業、携帯電話を使ったモバイルチラシ事業、個人の駐車場を期間限定で開放するコインレス・パーキング事業などの4プランが発表された。

 また、チームとは別に、東京大学の学生2人も個人賞として表彰された。

 このインターンシップへの参加大学生数は、慶應義塾大学からの129人がもっとも多く、次いで京都大学から112人、早稲田大学から110人となった。

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