進化し続けるαSweet DIGITAL

コニカミノルタ
内容:コニカミノルタによるエントリー向け一眼デジカメ「αSweet DIGITAL」。銀塩一眼カメラの中でもエントリーモデルとして愛されてきた「αSweet」の名前を受け継ぐカメラだ。その実力とは?

 フィルムAF一眼レフカメラの先駆けとなった、ミノルタαシリーズが初めて登場したのは1985年であった。当時としては画期的といえるそのカメラは、それまでの撮影スタイルを大きく変えたのを今でも憶えている。以来、世に出てくるカメラはこぞってAFカメラとなり写真の世界はフルオート撮影へと進化してきたわけだ。時代は進み、いまやDIGITAL全盛ともいえるカメラたちの中で、かつてαシリーズを開発したミノルタ(現コニカミノルタ)が満を持して、2004年11月に「α-7 DIGITAL」を発売した。このカメラは銀塩αシリーズとともに培われてきたαレンズをそのまま使用できるだけでなく、「アンチシェイク機構」というこれまた画期的な機構を搭載したデジカメとなった。このように常に進化を続けているαシリーズに、この夏、エントリーモデルとしての一眼デジカメがお目見えした。その名も「αSweet DIGITAL」。銀塩一眼カメラの中でもエントリーモデルとして愛されてきた「αSweet」の名前を受け継ぐカメラだ。

ヒトに優しいカメラ

 「αSweet」という名前を受け継いだこのカメラは、生まれながらにして初級者モデルとしての使命を帯びていることになる。では、初級者モデルに必要なものとはなんであろうか。まずは見た目から探ってみよう。

 参考までに上位機種となる「α-7 DIGITAL」とならべてみた。こうすると一目瞭然。ひとまわり、いや、ふたまわり近くも小さい。外観も少しいかつい感じがある「α-7 DIGITAL」に比べ、「αSweet DIGITAL」はなだらかなフォルムとなって優しい感じとなる。その大きさとあいまって、実際に手にしてみると私の両手の中にすっぽりと収まってしまう程である。

 重量を比べてみると「α-7 DIGITAL」760gに対し、「αSweet DIGITAL」は590gと170g軽くなっている。170gというとおよそMサイズの玉子3個分と思ってよいだろう。実際にはこのボディにレンズを付けて使用するのだが、ストラップを通して首肩にかけた感じも軽快でよい。軍艦部や背面に目をやると、なにやらボタン類がゾロゾロと並んでいる「α-7 DIGITAL」から、最小限にボタン類の数を絞ったとも思える「αSweet DIGITAL」はとても取っ付きやすい。それでいて2.5型大型液晶はしっかりと搭載されているのだ。正直、私はなんだか無骨な感じのする「α-7 DIGITAL」よりも「αSweet DIGITAL」の方に愛情を感じてしまうのであった。

α-7 DIGITALとαSweet DIGITAL 比較正面 (クリックすると拡大できます
比較背面 (クリックすると拡大できます
比較天面 (クリックすると拡大できます
軍艦部 (クリックすると拡大できます

直感で操作するカメラ

 では、実際に撮影するにあたっての操作性はどうなのであろうか。初級者向けカメラである以上、誰でも簡単に撮れる。これが一番に求められる性能であろう。そこで露出モードをAUTOおよびP(プログラム)にしてなにも考えずに撮る、撮る、撮る! ──これがちゃんと写っているんだな。当たり前だと言ってしまえばそれまでだが、ちゃんと写ると言う事は実は大変なことだ。ここで写るという意味はピントが被写体に合って露出も適正になるという意味だからだ。この当たり前と思われることさえもなかなかうまくいかない場合がある。しかしそこは「αSweet」の名を受け継ぐカメラ。しっかりと仕上がっているのだ。

元気に動きまわる子供の表情も素早いAFでしっかりと捉えてくれる(クリックすると拡大できます
ネコの毛の質感もしっかり描写(クリックすると拡大できます

 そうはいっても、やはり機械。いくつかのシーンでは人間の判断で適切な指示をしてあげなくてはならない。たとえば被写体が逆光である場合だ。カメラ自身は明るい背景に素直に反応してしまい、被写体は暗くなってしまうので、露出補正をかけてあげなくてはならない。また暗いところでは撮影感度を上げてやらねばうまく写らないし、ホワイトバランスもその場の光の状況に合わせてあげる必要も出てくる。これらの設定はデジカメを使い込んでいけばいくほど、頻繁に操作する必要があることに気付くだろう。その度に液晶画面にメニューを呼び出しての設定ではせっかくの良いシーンも撮り逃してしまうことになる。その点この「αSweet DIGITAL」では、軍艦部に配置されたダイヤルやシンプルなボタンでシーンセレクトやホワイトバランス、ISO感度の設定を行えるようになっている。またカメラをグリップした右手の親指が届く場所に露出補正ボタンやファンクションボタンも配置されている。これらはファインダーを覗きながらでも操作できるほどシンプルにつくられている。このように一見普通のように見えるレイアウトこそ初級機には大事な要素となるのである。

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