D-snap「SV-SD100V」は、SDメモリカードを採用したデジタルプレイヤーだ。HDDタイプのデジタルプレイヤーと異なり、衝撃に強いためスポーツをしながらでも安心して楽しめる。
ハーフミラーが美しいスクエアボディは、実際に手にしてみると写真では表現できない感動がある。「SV-SD100V」のカラーラインアップは、シルバー、ブルー、の2色。わずか39.9グラムの極小ボディに、FMチューナー、ボイスレコーダー機能も搭載している。
D-snapのパッケージにSDメモリカードは搭載されていないので、自分に合った容量のものを選ぼう。切手サイズながらも大容量の曲が収録できるSDメモリカードは、デジタルカメラなどを中心に、急速に普及し始めている。データ転送速度が最大5MB/sの普及タイプのSDメモリカードなら、1GBで1万5千円を切る程度で販売されており、大容量のものも安くなってきている。ちなみに、1GBなら約500曲(64kbpsでAACフォーマットの場合)程度となる。
再生フォーマットはAAC/WMA/MP3に対応している。なお、「SV-SD100V」と同時に発表され、4月に発売されたばかりのSDメモリカードスロットを搭載したコンポ「SC-PM710SD」などを使えば、コンポを通じてMDからSDへ録音することができる。その録音したSDメモリカードをデジタルプレイヤーに差し込むだけで再生できるのだ。パソコンを使わずに利用できるのも今回のラインアップの特徴のひとつだ。
| |
| |
| |
|
本体上部にはイヤホン・ジャックとマイク、そして中央にネック・ストラップがつけられるようになっている。イヤホンはストレート端子のものが付属しているが、L型端子も問題なく使用できる。マイクも上部に配置されていることで、ネック・ストラップで首から下げて使う時にはマイク部が顔を向くように、机に置いた状態ではディスプレイが自分の正面にマイク部が前方に向くようになっていて使い勝手もいい。ネック・ストラップは、筐体の中央に付けられる。SDメモリカードを挿した状態で左右の重量バランスが均等になるように設計されており、ちょっとしたところにも製品設計のレベルの高さがうかがえる。
本体下部にはUSB端子と電池が収納されている。USB端子は極小サイズのものだ。最近、このサイズを起用している製品は増えてはいるが、現在所持している製品とUSBケーブルの使いまわしがきかず、ちょっと不便に感じた。また、携帯電話などと同様に、USB端子に保護カバーがあるのはホコリなどが入らず安心だが、ゴム製なので、乱暴に扱うとちぎれてしまいそうで少し心もとない。
電池は専用のニッケル水素電池が採用されている。充電は、USB経由、専用充電器、乾電池チャージャー(単4アルカリ×2本が必要)の3WAY充電が可能だ。単に充電できるだけでなく、乾電池チャージャーを利用することで、50時間の長時間再生も可能になる。とはいえ、ふだん持ち歩くにはニッケル水素電池のほうが小さくて持ち運びも便利なので、長時間使用したい人はニッケル水素電池の買い足しをオススメしたい。
主要な操作ボタンは左右2段に配置されており、上段のミラー部に配置されているボタン類は非常に使いやすい。電源のON/OFFにはスライド式を採用。誤って電源が入ってしまったり、切れてしまったりすることがなく、すばやく操作できる。モードボタンも少し出っ張っているので、意外と押しやすい。もちろん、モードボタンを長押しすることでホールド状態にすることは可能だが、なにもせずに鞄やポケットの中に放り込んでしまっても、荷物によってボタン類が押されてしまうことはなかった。
SDメモリカードの出し入れはプッシュ式だが、小さいためかなりピンポイントでイジェクトボタンを押さなければならず、誤って排出してしまうことはなさそうだ。左右下段に配置されているボリュームと再生/早戻し/早送りボタンは、ラバーの押し込み式になっており、共に押しにくい。再生した後にボリューム調整をしたいときや、頻繁に曲を飛ばしたいときなどはかなり使いにくく、両手で操作するか、右手左手で頻繁に持ち替える必要がある。
FMチューナーの感度は良好で、もちろんステレオサウンドである。おまけのような感じはするが、TVの1ch〜3chも受信できる。ニュースを聞いたり、語学学習をしたりしたい人には便利だろう。
ボイスレコーダーは細かい設定ができないものの、普段の会話などを録音するくらいであれば十分実用レベルだった。
音楽データの再生は、パナソニックが独自に開発したD-SOUNDエンジンにより、フルデジタル再生ができる。EQは、「トレイン(音漏れや聴き疲れを軽減)」、「S-XBS1(重低音)」、「S-XBS2(S-XBS1を強調)」、「ノーマル(通常の音質)」の4種類が用意されているほか、さらに音質効果として「リ・マスター(高音補完)」、「P.SPD1(立体音響)」、「P.SPD2(P.SPD1を強調)」、「効果オフ(効果をかけない)」の4種類がある。これらをミックスさせることができるので、計16種類の効果の中から目的や好みに応じて選ぶことができる。
全般的な音質はクリアーだが、若干細めだ。サラウンド感はあるものの、厚みに欠けるように感じた。高級なスピーカーシステムのサウンド──とは言えないが、このコンパクトサイズでコンポのような音質が得られるのであれば十分だろう。
デザインにこだわりたい人、曲の収録容量を自由に選びたい人にオススメしたいオーディオプレイヤーだ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」