Webマーケティングガイドでは、モバイルインターネット調査会社のネットエイジアリサーチと共同調査のもと、モバイルオンラインショッピングについて実態調査を行った。
今回は、携帯電話からオンラインショッピングを利用する際の購入パターンについて、またモバイルサイトを選ぶ基準は何かについて尋ねた。
その結果、モバイルオンラインショッピングを利用するときは、「既に決まっている商品を購入する」が43.3%となり、また、サイトを選ぶ基準は有名なサイトという回答が多くなった。
調査対象は、18歳〜49歳のモバイルユーザー300人。男女比は、50%ずつの均等割り付けを行った。年齢比は、10代:9.3%、20代:29.0%、30代:41.0%、40代:20.7%となった。またキャリア比は、DoCoMo:54.7%、au:35.3%、SoftBank:10.0%となっている。
まずQ1では、前回の調査でモバイルオンラインショッピングの利用経験のある104人に対し、モバイルオンラインショッピングを利用するときはどのようなケースが多いのか尋ねたところ、「既に決まっている商品を購入するケースが43.3%と最も多くなった。
逆に、商品を決めないでショッピングサイトに訪れ、商品を購入しているユーザーは56.7%となり、半数以上のユーザーはサイト内の商品を衝動的に、またはその場で判断して購入している可能性が考えられる。
「定期的にショッピグサイトを見ていて、良いものが見つかったから購入」が20.4%に続いて、「メールマガジンで紹介している商品に興味を持ち購入」も15.1%となった。
上記の結果からも、お気に入り(マイメニュー、ブックマーク)などに登録させ、メールマガジンの発行で、ユーザーをうまく誘導できていると考えられるのではないだろうか。
ただ、メールマガジンに登録しなくとも、ユーザーがサイトを気に入れば、再来訪する確率は高くなることも考えられる。
今回の調査では、約40%のユーザーは既に決まった商品を購入することがわかったが、残りの60%についてはサイトや広告が強く影響していると考えられ、広告やプロモーションは重要なポイントになっていくると考えられる。
Q2では、Q1と同様の対象者にモバイルショッピングサイトを選ぶ基準は何か尋ねたところ、「有名なサイト(運営会社)である」が47.7%と最も多く、ついで「代引き決済ができる」43.3%となった。
「価格比較ができる」や「個人情報管理」よりも有名なサイトというのは信頼性が高く、利用者が多いことから便利という認識をもたれていることが考えられる。
モバイルはPCとは異なり通信速度も遅く、また複数の画面を立ち上げることができない場合が多いことから、商品の比較をするユーザーは少ないのではないかと考えられる。
それを考えると、ユーザーが「有名なサイト」という安心感を求めていることにもうなずけるのではないだろうか。
ケータイ白書2007によると、モバイルオンラインショッピングで利用した決済サービスで最も多いのは「代引き」で65.0%、次いでクレジットカードで49.4%、コンビニ決済36.1%となった。
しかし、インターネット白書2007によれば、PCでのオンラインショッピング決済方法として最も多いのは「クレジットカード」で51.9%となり、次いで「商品引き換え(代引き)」が17.8%となった。
両者の決済方法は大きく異なり、このことからもそれぞれが全く異なった特徴を持つメディアであると言えるだろう。
PCと比べ、モバイルは「即効性」の高いメディアであると言われており、そのため決済方法でも様々な情報を入力しなければならないクレジット決済ではなく「代引き」のような、気軽に出来るものが選ばれるのではないかと考えられる。
決済方法だけなく、商品やサービス内容などモバイルサイトに求められているものは、必ずしもPCのそれと同じであるとは言い切れない。 ユーザーのモバイルサイトへのニーズをしっかりと把握することが必要なのではないかと考えられる。
本調査は、業界の全般的な調査となっております。
あくまでも指標となるものですので、参考データとしてご活用下さい。
業種や取り扱っている商品、またユーザーの属性によっても調査結果は大きく異なると考えられます。より詳細な業界動向や、ターゲット層に合わせたリサーチにご興味をお持ちの方は、リサーチアウトソーシングサービスをご活用ください。
サンプル数 :300
調査期間 :2007年07月13日〜2007年07月16日
調査方法 :モバイルリサーチ
調査機関 :ネットエイジア株式会社
対象者 :18歳から49歳の男女
本調査結果の単純集計を無料でご提供させていただきます。
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