オールアバウトは7月26日、2008年3月期の第1四半期決算を発表した。売上高は前年同期比32%増の10億8700万円。経常利益は前年同期比6.9%増の8200万円、純利益は177.2%増の6900万円の計上となった。
運営する総合情報サイト「All About」のアクセス数は過去最高記録となり、ユニークユーザー数は前年同期比117%の1667万人、ページビューは前年同期比126%の9067万人。
アクセスが増えた大きな要因を、同社は媒体のコンテンツの質の強化と分析している。同社では2007年4月に「あるじゃん」を買収、6月には時計やバイクなどの趣味系の出版物を得意とするエイ(木へんに世)出版社と共同で10サイトを開設。また7月25日に男性富裕層をターゲットにしたライフスタイル誌「zino」と提携するなど、質の高いコンテンツを拡充したことがアクセス増につながった。
また、広告事業ではヴィジュアル型のタイアップ広告を開始。ネット広告では稀有なルイ・ヴィトンなどラグジュアリー分野での広告が入り始めているという。
ネット広告について代表取締役社長の江幡哲也氏は「これまでネット広告は特有の売り方で伸びてきた。今後は編集型の広告の更なる強化が必要だ。我々はこの分野の先駆者。持続的な成長のために今後さらに編集型の広告に注力していく」としている。
その他、2005年5月に開始したオンラインセレクトショップ「All Aboutスタイルストア」も売り上げ規模を拡大している。品揃えを強化し、“使い手”の声をコンテンツとして追加したことなどから利用者数は順調に伸びているという。
決算説明会の最後には、7月25日にKI&Companyと資本業務提携した背景や今後の戦略が発表された。両社は7月25日に資本業務提携を基本合意。8月下旬にKI&Companyが実施する第三者割当増資を引き受ける予定だ。具体的な提携内容などは今後協議により決定するという。
この資本業務提携の背景について江幡氏は「zinoはライフスタイル分野での象徴(となるメディア)だと考えている。メディア力、富裕層という強み、岸田一郎氏のブランド力は魅力的。将来的にも両社で積極的に展開していく」と語った。
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