インターネット利用動向調査--加速する検索エンジンの利用

Webマーケティングガイド2007年07月18日 13時04分

 Webマーケティングガイドでは、インターネットの利用に関する調査を企画し、株式会社エルゴ・ブレインズが運営するターゲットリサーチのリサーチパネルに対してインターネット調査を行った。

 今回の調査では、インターネット利用の変化について、そしてインターネットユーザーの特徴的行動である”共有”について調査を行った。

 調査対象者は、インターネットを既に3年以上利用してしている20歳〜49歳までの男女300人。 男女比・年齢比は、20歳〜34歳の男性と女性、そして35歳〜49歳の男性と女性による4セルで均等割付けを行った。

 まずQ1では、2、3年以内に利用する機会や時間が増えたインターネットサービスについて尋ねた。 その結果、最も回答が多かったのは「インターネットでの情報収集」で83.3%のユーザーが利用が増えたと回答している。

説明

 上記結果については、検索エンジンの普及が大きな影響を与えているのではないかと考えられる。 インターネット白書によれば、2006年時点での検索エンジンの利用回数は1日「1〜2回」が29.5%で最も多く、「10回以上」と回答した検索のヘビーユーザーは18.7%であった。 それが、2007年度のデータになると、「1〜2回」というユーザーは27.1%と依然と多いものの、「10回以上」と回答したユーザーは22.4%へと6%近い伸びをみせており、検索エンジンの普及とインターネットでの情報収集との間には相関性があることが伺える。

 また、情報収集以外の回答では「オンラインショッピング」が66.3%で2番目に回答が多く、次いで「Eメール」が43.7%、そして「動画の視聴」が38.3%で続く結果となった。 富士経済が発表した資料によれば、2006年度のインターネットショッピングの取引額(見込み)は1兆5,171億円となっている。そして、2008年度には前年比141%成長の2兆1,338億円にまで成長すると予測されており、1人あたりの購入頻度や額だけでなく、市場全体の利用者数も増加していくことが予測される。 [参照:通販・e-コマース市場調査を実施(富士経済)]

Q2では、インターネットの特徴的行動パターンの1つである“共有(Share)”について尋ねた。 その結果、「非常によく行う」と回答したユーザーは10.3%に止まり、「たまに行う」が42.3%と全体の半数近くを占めるものの、現状では「行わない」というユーザーが47.3%で最も高い比率を占めていることが分かった。

説明

 最近では、インターネットユーザーの行動特性はAttention→Interest→Desire→Memoryの頭文字をとったAIDMA理論ではなく、Attention → Interest → Search → Action → Share というAISAS理論に変化したと言われており、AISAS理論でいう最後のShare(共有)はネットビジネスにおいて非常に重要な要素として注目を集めている。 今回の調査では、半数近くのユーザーが共有をすると回答しており、インターネットユーザーの能動的な情報発信と、それがもたらすユーザー間のつながりの必要性が改めて伺える結果となった。

 Q3では、Q2で共有をすると回答した158人に対して、どのような情報を共有することが多いかを尋ねた。 その結果、最も回答が多かったのは「面白い情報」で69.6%のユーザーが支持をしており、次いで、「便利な情報」の64.6%、「お得な情報」の59.5%が続いている。

説明

 その他の回答としては、「驚きの情報」が28.5%、「感動する情報」が18.4%と続いているが、いずれも上位3つの回答には大きく差をつけられているのが現状のようである。

 多くの企業は、ユーザーが自らの意見や体験談を発信(共有)することで、自然発生的にプロモーションが拡大していくことを期待している帰来があるが、これを実現することはなかなか難しい。

 ただし、ユーザーが共有したくなる、つまりは驚きや感動、そしてお得な情報といった情報を盛り込むことで、ユーザーが他の人と共有したいという思いを触発させることが必要である。 そして、情報を発信しやすい仕組み(プラットフォーム)を用意してあげることで、ユーザーの障壁は解消され、プロモーションが横へと発展しやすくなるのではないかと考えられる。

 本調査は、業界の全般的な調査となっております。
あくまでも指標となるものですので、参考データとしてご活用下さい。
業種や取り扱っている商品、またユーザーの属性によっても調査結果は大きく異なると考えられます。
より詳細な業界動向や、ターゲット層に合わせたリサーチにご興味をお持ちの方は、 リサーチアウトソーシングサービスをご活用ください。

サンプル数  :300
調査期間   :2007年07月10日(火)〜2007年07月12日(木)
調査方法   :インターネットリサーチ
調査機関   :ターゲットリサーチ
対象者     :20歳から49歳の男女

 本調査結果の単純集計を無料でご提供させていただきます。
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