Linuxの開発者Linus Torvalds氏が公の場で話したところによると、同氏はSun Microsystemsの最高経営責任者(CEO)であるJonathan Schwartz氏からの食事の誘いには興味があるようだ。
Torvalds氏が先週末、オープンソース版「Solaris」OSに関するSunの目的を「皮肉った」見解を表明したのを受けて、Schwartz氏は、オープンソースの世界に寄生するのではなく、この世界におけるチームプレーヤーになることを目指すというSunの意図を伝えるべくTorvalds氏を夕食に誘った。
Torvalds氏は米国時間6月13日のインタビューで、条件付きとはいえSchwartz氏との食事会には興味があるとほのめかした。
同氏は、「私はFree Food Foundationを熱烈に支持している(崇拝しているし創設した人間の1人だ)。Sunはいつものごとく(「ワインを持参するように」という)ちょっとしたライセンス条件をつけてきたが、それでも割のいい話のように聞こえた」と述べた。
しかしSunは、Torvalds氏の信用を得るためには準備を整えておく必要がある。特に同氏は、SunがJavaをオープンソースプロジェクトへと移行する作業に手間取っていることに明らかに不満を抱いていた。サーバおよびソフトウェアを開発する同社は、最終的にJavaコアコードをLinuxカーネルと同じライセンス体系であるGNU General Public License(GPL)下でリリースするまでに、ライセンス体系を複数回変更した。
Torvalds氏は、「正直なところ、Javaでなければ私もそれほど皮肉にはならなかっただろう」と述べた。「私は最初からJavaのライセンス体系が大嫌いだったし、短期間だけほとんどオープンソース状態になったからといって、これまでのばかげたライセンス詐欺に対して抱いてきた悪印象をすべて払拭するまでには至れなかった」(Torvalds氏)
しかしSchwartz氏は、過去にも敵対関係にあるかもしれない人物と食事をして幸運を勝ち得てきた。2006年にCEOに就任した直後に、Schwartz氏が最初に誘ったのは、IntelのCEOであるPaul Otellini氏であった。当時SunはAdvanced Micro Devicesの「Opteron」プロセッサを搭載したx86サーバのみを販売していた。しかし2人は食事をともにした。
Schwartz氏はかつて、そのサンフランシスコのレストランについて「DelfinaのBaroloのボトルだった」と述べていた。そしてそれから1年以上経った現在、SunはIntelベースのx86サーバを販売している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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