カリフォルニア州パロアルト発--米国のCondoleezza Rice国務長官は米国時間5月24日、同氏の第2の故郷である当地で、およそ20人のハイテク業界のリーダーたちと面会した。しかし、Rice長官が彼らと会談したのは、シリコンバレーの最新の環境技術シンボルである電気自動車「Tesla Roadster」を視察した後だった。
Rice氏は、オーストラリアのAlexander Downer外務大臣とともに2日間の日程でシリコンバレーを視察した。Rice氏は1999年までスタンフォード大学の政治学教授と事務局長を兼務していた。視察の中で、2人はHewlett-Packard LabsやモフェットフィールドにあるNASA Ames Research Centerを訪問した。また、政府の貿易担当者や、Salesforce.comの最高経営責任者(CEO)であるMarc Benioff氏、初期のGoogleに投資したRam Shriram氏といったハイテク企業幹部らとの昼食会も行われた。
Rice氏によると、今回の視察の目的は、米国の国際競争力を維持するため、技術革新に関して米国で最も刺激的な場所であるシリコンバレーで、いかなる取り組みがなされているかを把握することにあるという。
Rice氏はFour Seasons Hotelで行われた円卓昼食会の席で、「われわれは、新しいグリーンレボルーション(緑の革命)のための新技術にも大変興味があった」と述べ、さらに「(そのような技術により、やがて)われわれは炭化水素の利用を断ち(中略)環境に関する優秀な管理役になれるだろう」と付け加えた。
Rice氏のこの発言の背景には、さまざまな環境基準やその他の関連基準を支持しているというイメージの強化に努めているBush政権の事情がある。米最高裁判所は4月、環境保護庁(EPA)は大気浄化法(Clean Air Act:CAA)に基づき、自動車の排気ガスに含まれる温室効果ガスの規制を検討しなければならないとの判決を下し、Bush政権に打撃を与えた。
今回の視察を準備し、とりまとめた超党派の技術政策グループであるTechNetの関係者によると、これらの会談や視察はすべて米国務省からの要請だったという。
Rice氏の視察は、同氏の「里帰り」、すなわち、本質的には同氏のなじみの土地への旅行付きのうまく調整された外交会談という名目だった。Rice氏は2006年にも英国のJack Straw外務大臣とともに自身の生まれ故郷であるアラバマ州バーミンガムを訪れている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したも のです。海外CNET Networksの記事へ
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