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先進的な広告代理店になろう!--アイドマからアイサスの法則へ

海老根智仁(株式会社オプト 代表取締役CEO)2007年05月21日 11時06分
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 インターネット広告が広告主に使われるようになってから約10年が経とうとしてます。インターネットを「広告」と捉えれば、4マスメディアと並列に扱われますが、「ツール」と捉えれば、他メディアを横串にさすクロスメディアの中核的な存在として扱うことができるのです。

 またインターネットを使ったプロモーションは、その技術性から広告効果を測定・可視化できます。上記から以下のようなチャンスを市場は広告代理店に与えたのです。

  • インターネットを絡めたクロスメディア提案も、トータルな広告効果を測定または推測できるようになった。
  • 広告主が、見える形(数字で見ることができる)の広告効果に慣れ、それを強みにできる広告代理店に成長余地が生まれた。
当然ながら、インターネット広告にユーザー獲得効果を求める広告主は、最終的な広告効果(この場合は歩留り等を指す)を把握しているわけですから、広告代理店は、その広告主の上をいく多面的な分析力・考察力等が必要になると思います。

 広告の世界には、ユーザーの態度変容モデルというものがあります。代表的であるAISAS(アイサス)の法則とは、Attention(注目)→Interest(関心)→Search(検索)→Action(行動)→Share(共有)の頭文字を取ったもので、マーケティングの世界では長らく使われてきたAIDMA(アイドマ)の法則に変わり、インターネット時代の新たな消費者行動のプロセスとして注目されています。

 また株式会社オプトが主張する態度変容は、認知・記憶→指名検索→比較・納得→参加・購入→共有・推薦であり、コンパスモデルと呼んでいます。いずれにせよ、消費者行動モデルの中に、検索やコミュニティ(「共有」の部分)等インターネットツールが入ったことになるわけです。「検索」行為の前段階は、多くは4マスメディアの役割でもあるので、それらの関連性・相関性を知ることは広告代理店にとって重要なことであります。具体的には、

  • マスメディアの広告出稿は、検索にどのような影響を与えるか?
  • マスメディア、ネットメディアによって、バズ(口コミ)はどれくらい起きるか?
  • ネット上の口コミは、ユーザーアクション(例:購買)にどれくらいの影響を与えるか?
など項目を挙げればきりがありません。

 過去、その実験等により明らかになってきた項目もあります。

  • ある広告主において、交通広告を約1千万円投下した場合、指名検索数が倍になり、かつその検索効果は3カ月持続した。(出典:オプト資料)
  • ある広告主において、新サイトオープンに際し、交通広告・PC広告にて「新サイト名」告知プロモーションを毎月数千万円×半年間投じた結果、指名検索が数千回に増加し、その後も増え続けている。(出典:オプト資料)
上記から、どうやらマスメディアと検索は、相乗効果が高いようです。

 業界団体やコンソーシアム形式の共同研究・実験などは、最近多く行われはじめていますが、広告代理店は独自でこのような知見を溜めることが重要です。マスとネットが融合する時代、先進性こそが競争力になる筈です。

海老根智仁
株式会社オプト 代表取締役CEO

大手広告代理店退職後、財団法人社会経済生産性本部において経営コンサルタントの認定を受け、その後1999年9月株式会社オプト入社。2001年1月より同社代表取締役COO。2006年1月より同社代表取締役CEO。慶應義塾大学経済学部卒、産能大学大学院経営情報学研究科(MBA課程)卒、中小企業診断士。デジタルハリウッド大学院教授(「インターネットマーケティング」担当)。「サイバーコミュニティを使った『ニーズ調査』の有効性に関する比較研究」(経営情報学会2000年、共同研究)、「インターネット広告による売上革新」(同文舘出版2006年、共著)等学会・講演活動多数。

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