モバイル動画に関する調査(下)--モバイル動画の有料視聴は200円が上限?

Webマーケティングガイド2007年05月08日 13時00分

 Webマーケティングガイドでは、モバイルインターネット調査会社のネットエイジアリサーチと共同調査のもと、モバイル動画に関する調査を行った。

 今回の調査対象は、10代〜40代のモバイルユーザー300人。 男女ともに、10代、20〜34歳、そして35〜49歳で均等割付けを行った。 また、キャリア比はDoCoMo:54.7%、au:35.3%、SoftBank:10.0%となっている。

 前回のモバイル動画に関する調査(上)-モバイル動画の視聴経験は半数以下!?-に続き、今回の調査ではモバイルユーザーのモバイル動画における利用意向について迫ってみた。

 まずQ1では、携帯電話で今後どのような動画を視聴したいと思うかを尋ねたところ、圧倒的に回答が多かったのは「音楽」で63.3%となっており、2位以下に20%以上の差をつけるという結果となった。 そして、2番目に回答が多かったのは「映画」で39.7%、3番目には「ドラマ」の33.7%、そして4番目には「アニメ」が20.0%と続く結果となった。

モバイル動画に関する調査

 モバイル動画に関する調査(上)のQ2で尋ねた、【モバイル動画の視聴実態】と比較すると、「音楽」は視聴実態でも60.4%と回答が最も多く、現時点でも多くのユーザーが視聴していることがわかる。 それだけではなく、今回の調査で明らかになったように今後の利用意向も高いことから、「音楽」はモバイル動画で最も人気の高いジャンルであると言えるのではないだろうか。

 また、利用実態と利用意向の間で大きな変化があるものとしては、「自分や知人が携帯カメラで撮った動画」が挙げられる。前回の利用実態調査では、モバイル動画の視聴経験者の中で33.6%のユーザーが見ることが多いと回答している。 それに対し、今後の利用意向ではわずか16.0%の回答となっており、「自分や知人が携帯カメラで撮った動画」は“見ることは多いが、特別に見たいとは思わない“ジャンルと言えるのではないだろうか。

 Q2では、Q1で視聴したいと回答したモバイル動画を視聴するとしたら、価格はいくらが適切であると思うかを尋ねた。 その結果、圧倒的に回答が多かったのは「有料なら見ない」で、全体の半数以上を占める56.3%という結果となり、大多数のユーザーは有料であればモバイル動画を見たくないと考えていることがわかった。

モバイル動画に関する調査

※Q1で「自分や知人が携帯カメラで撮った動画」のみを選択しているユーザーもいると考えられるため、「有料なら見ない」という回答が実際にはもう少し低い回答率になる可能性がある

このような調査結果となった背景には、PCのサイトを中心としてインターネット上には無料の動画サイトが数多く存在していること、また動画サイトだけでなく様々なジャンルにおいて無料で情報やコンテンツを提供するビジネスモデルが普及しているという事実があるのではないだろうか。

 「有料なら見ない」という回答以外で最も支持が集まったのは、「100円未満」で17.3%、次いで「100〜199円」の13.0%と続いており、200円未満なら見てもよいと回答したユーザーは30.3%にいることがわかった。

 また、Q2の回答結果から「有料なら見ない」と回答したユーザーを除いて分析してみると、「100円未満」なら見てもよいと考えているユーザーは39.7%、そして「100〜199円」は29.8%となっており、両者の合計は69.5%となり、モバイル動画に払える金額は200円未満が中心となるようである。

 ただし、この回答結果は視聴ジャンルだけでなく、年齢によっても大きく異なると予想される為、視聴ジャンルや年代ごとに分析をする必要があると考えられる。

 ビデオリサーチインタラクティブが調査したところによると、「ユーチューブ(YouTube)」など動画共有サイトへの訪問者数は1年間で10倍にも増えており、動画共有サイトのモバイル市場における可能性は非常に高い。

 また、動画共有サイトの成長を大きく牽引しているYouTubeは、米国ではPCサイトだけでなくモバイルサイトのサービスを2007年6月から開始すると言われている。 YouTubeが日本でもモバイル動画サイトをローンチすれば、PCがそうであったようにモバイル動画の普及は一気に加速するかもしれない。◆参照記事:モバイル版YouTubeがもうすぐ登場!-Webマーケティングガイド動画共有サイトの訪問者が1年で10倍に-Webマーケティングガイド

 本調査は、業界の全般的な調査となっております。
あくまでも指標となるものですので、参考データとしてご活用下さい。
業種や取り扱っている商品、またユーザーの属性によっても調査結果は大きく異なると考えられます。
より詳細な業界動向や、ターゲット層に合わせたリサーチにご興味をお持ちの方は、 リサーチアウトソーシングサービスをご活用ください。

サンプル数  :300
調査期間   :2007年04月18日〜2007年04月20日
調査方法   :モバイルリサーチ
調査機関   :ネットエイジア株式会社
対象者     :10代〜40代までのモバイルユーザー

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