オールアバウトが4月24日に発表した2007年3月期単独決算は、売上高が前年比12.9%増の35億2700万円、営業利益が同6.5%増の4億400万円だった。
当期は「投資の期」(同社社長兼CEOの江幡哲也氏)と位置付け、メディア事業の再編および集客力強化と新規事業の立ち上げに注力。来期以降の収益力向上を見込み、中期経営計画の売上高100億円、売上高営業利益率20%の確保を目指す。
経常利益は同15.6%増の4億1000万円、純利益は同11.7%増の4億5600万円だった。また、完全子会社であるオールアバウトフィナンシャルサービスを連結対象に加えたことで連結決算も同日発表。連結売上高は35億3700万円、営業利益は3億8400万円、経常利益は3億8700万円、純利益は4億3300万円だった。
ページビュー数は第4四半期(2007年1〜3月)で前年同期比25%増の8620万ページビューとなったが、主力の広告事業は通期実績で前年比9%増の33億7100万円。現時点でページビュー数と広告売り上げが密接に連動する体制が確立されていないためで、「(前期のページビュー増加施策に対する)広告売り上げの影響は今期以降に出てくる」(江幡氏)としている。
今期は4月1日付でリクルートから2億3100万円で事業買収した金融情報誌『あるじゃん』が寄与。「一昨年の実績で売り上げ11億円」(同)のあるじゃん事業が加わるほか、主力のネットメディア事業で「今期最も重要となるセグメントごとに最適化されたメディア提案」(同)などによるネット広告事業が売上高を押し上げる。
ただ、利益面では再び投資の期と位置付け、上半期では赤字、通期でも売上高営業利益率で10%(前期の利益率は11%)を下回る展開を想定している。
連結子会社のオールアバウトフィナンシャルサービスにおける業績への影響は今期、「売上高で1億円程度」(同)と見ており、来期以降の収益向上を計画している。
これらにより今期は連結決算ベースで売上高が前年比49.8%増の53億円、営業利益は同9.3%増の4億2000万円、経常利益は同8.3%増の4億2000万円を見込む。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス