ジャスダックが「テクノロジー」に特化した新株式市場を創設へ

別井貴志(編集部)2007年03月30日 03時32分

 ジャスダック証券取引所は3月29日、将来性のあるテクノロジーの開発やビジネスモデルを展開し、成長の可能性を有する企業を支援することを目的として、8月以降をめどに新たな市場を創設すると発表した。

 同証券取引所は、「新市場は市場ニーズの急激な展開やテクノロジーの急速な進歩等に対応できるような新たな機能を備えたものとし、次世代の我が国経済を担う可能性のある企業を支援できるようにする」としている。

 そして、多様化するジャスダック上場企業数が1000社に迫ろうとしている現状において、堅実かつ安定的な成長を目指す上場企業群と、イノベーションや先端的テクノロジーや将来性のあるビジネスモデルによる成長を目指す上場企業群との峻別を図ることにつながる新市場の創設は有意義だと説明している。

 さらに、新市場はこれまでの新興市場を超えた新たな市場として、(1)先端的テクノロジーや将来性のあるビジネスモデルによる成長を目指す企業の支援、(2)市場の特性に応じた投資者保護の達成の両立を図る。

 そのため、上場申請企業にはその企業が有する技術を説明する関連書類の提出を求め、その技術を取引所として評価する。そして、評価する有識者を招集、任命して「技術評価アドバイザリー・コミッティー」も新たに設ける。

 このほか、上場会社により、その将来における成長可能性等が投資者に対して適正かつ適切に説明されるよう取り組んでいくこととし、適時開示に加え、経営計画、事業計画の進捗、変更状況等の説明を内容とする「マイルストーン開示」を新たに上場会社に義務付けるとともに、投資者向け説明会やホームページ上のIR資料においても投資者への情報提供の強化を図っていく。

 なお、この新市場の創設に関する制度要綱に関する意見などを、3月29日から4月18日まで広く募集する。また、新市場の名称も一般公募し、採用された応募者には賞金も用意している。

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