「壊れても買い続けたい」便利なロボット--お気に入りガジェットバトン第13回

ただいま、家電にはまり中

 2年前に出産し、現在、子育てをしながら細々と働いている。

在籍していたパソコン雑誌も休刊してしまい、カメラ雑誌に移籍。すっかりデジモノからも遠のく日々だ。

米国iRobot社の「ルンバ・スケジューラ」 米国iRobot社の「ルンバ・スケジューラ」

 その代わりといってはなんだが、生活上の必要もあって、家電にはまっている。ホームベーカリーとロボット掃除機、斜めドラム式洗濯乾燥機など使い捲っているが、なかでもすごいのは米国iRobot社の「ルンバ・スケジューラ」だ。

 「ルンバ・スケジューラ」は以前テレビショッピングでよくやっていたような、円型の自動掃除ロボットである。ドックに入れて充電しておき、スイッチを入れると、ランダムに部屋を掃除してくれる。ランダムだが、一定時間掃除し続けると、なんとなく全体が綺麗になってきて、「掃除した」という気分になる。適当な性格の人には向いている。

一回の充電で我が家の全部が掃除できる 1回の充電で我が家が全部掃除できる

 2005年にルンバ・ディスカバリーを買って以来、手放せなくなった。ディスカバリーはまもなく壊れてしまい、以来、理想のロボットを求めて他社の掃除ロボットをいくつか購入したが、結局iRobot社の「ルンバ・スケジューラ」を購入し、現在も毎日愛用している。

 まず、掃除機につきものの、コードの取り回しを考えなくていいのがいい。

フツーの掃除機だと、重い掃除機を引きづりつつ、あっちの部屋、こっちの部屋とコンセントを差し替え、引き回しながら掃除しなくてはならないが、ルンバならば、勝手に部屋から部屋へ移動して掃除してくれる。一回の充電で我が家の全部が掃除できるし、充電時間が短いのもいい。デザインがいいので、部屋の隅にあっても気にならない。

初・ルンバでのオドロキ

 はじめてルンバで掃除したときのオドロキは忘れられない。

 何に驚いたって、我が家から出る埃の量にである。翌日も掃除してみたが、やはり埃の量がすごい。フィルターを掃除するときに、埃の量がわかるのだが、毎日、これだけの埃がたまるということを、ルンバで私ははじめて知った。

一部屋でこんなにホコリがでるんです 一部屋でこんなにホコリがでるんです

 子どもができてからは、いよいよ手放せなくなった。子どもがいると、とにかく家が汚れる。食事のたびに、こぼす、落とす、散らかす、投げる、といった具合である。そんなわけで、DINKSのときは一週間に一回だった掃除が、日課になった。

 朝食後、台所の片付けをしているときに、家具をすべてどかし、ルンバを部屋の中央においてスイッチオン。ルンバが働いている間は台所の片付けに専念できるのだ。朝の忙しいときに掃除をロボットに任せられるのは本当にありがたい。

 子どもが「遊んで~」と言ってきたときも、ルンバに掃除をさせたまま、子どもと別の部屋へ避難して遊べるので、精神的に楽だ。普通の掃除機だと、子どもは面白がって掃除機にまとわりついて、倒したり、コードをひっぱったりといろいろやってバトルとなる。

 ただし注意点もある。

 まず、毛足の長いカーペットなどとは相性が悪い。我が家はルンバのためにカーペットの毛足を切ってしまった。また床にモノが置いてあると、ひっかかったり押して壁を傷つけたりするので、床には極力なにも置かないようにする必要がある。雑誌や服などを置いておくと、ひっかかる。我が家は家具もすべて可動式だ。

 さらに、「スケジュール」機能を使って勝手に掃除させようと思っても、思わぬ落し物にひっかかって、苦しそうに音を出していることがある。そのため、スケジュール機能はほとんど使っていない。また、ホームベースに勝手に帰るショートカットがあるのだが、こちらもなぜかうまく機能しないので、使わなくなってしまった。

ちょっとか弱い、ステキなロボット

 また、ルンバは掃除機のくせに埃に弱く、故障も多いので、手入れはマメにしないとならない。アメリカに送って修理してもらうのは送料だけでも大変だから、できれば国内の保証付きの店で買うのがいいと思う。

 ルンバにはいくつか型があり、また中国あたりでルンバ・コピーと呼ばれるコピー製品も出ているようであるが、私が使った限り、吸引力が悪かったり、充電に時間がかかりすぎたりして、結局使い物になるのは「ルンバ」シリーズだけだった。なかには、卓上クリーナーかと思うほど、吸引力の弱いものもあった。ルンバも普通の掃除機に比べれば吸収力は弱いと思うのだが、大きなゴミは自分で拾えば無問題である。

 こんなに便利な掃除ロボットなのに、日本での普及度はイマイチみたいで、なかなか値段が下がらない。日本でもずいぶん前から日立製作所が掃除ロボットを開発しているのだが、あれはどうなったのだろう。床掃除用のiRobotの新製品「ルンバ・スクーバ」も気になる毎日だ。

野本響子氏プロフィール

バブル時代に就職。アスキーを経てフリーに。10年以上パソコン雑誌の編集に関わり、主にデジタルカメラやプリンターなど、ハード系の記事を担当。昨年のパソコン雑誌の休刊ラッシュで、カメラ雑誌編集者に転向。現在修行中の身。趣味はオーケストラでの楽器演奏。一児の母。


【使用製品】

型番:MIT-5510
・購入時期 2006年4月


【お気に入り度合い】

壊れても壊れても買い続けます!


【次回執筆者】

本田雅一さん


【次回の執筆者にひとこと】

次回は、本田雅一さんにお願いします。PCからプリンター、音楽、次世代DVD、カメラとなんでもござれで、その興味の幅と深さにはいつも驚かされます。 最近はテニスにも凝っているとか。お料理上手の美人奥様とのコンビも素敵です。

【バトンRoundUp】

START第1回:澤村 信氏(カナ入力派の必須アイテムとは?) →第2回:朽木 海氏(ウォークマンとケータイをまとめてくれる救世主とは?) →第3回:大和 哲氏(ケータイマニアのためのフルキーボードとは) 第4回:西川善司(トライゼット)氏(飛行機の友、安眠の友、ノイズキャンセリングヘッドフォン) →第5回:平澤 寿康氏(出張に欠かせない超小型無線LANルータ) →第6回:石井英男氏(いつでもどこでもインターネット接続が可能なPHS通信アダプタ) →第7回:大島 篤氏(電卓とデジタル時計の秘密) →第8回:荻窪 圭氏(自転車とGPSがあればどこにでもいけます) →第9回:田中裕子(Yuko Tanaka)氏(これでクラシックもOK!究極のカナル型イヤフォン) →第10回:佐橋慶信氏(ビジュアル・ブックマークの実践方法とは?) →第11回:清水隆夫氏(プロ御用達の業務用GPSデジタルカメラ) →第12回:高橋隆雄氏(傭兵たるものガジェットなど持たぬ!)

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