企業の中には顧客ケアサービスを本拠地に戻す動きもあるが、コールセンターのオフショアは今後も増えると予想されている。
英国の金融サービスであるLloyds TSBは先週、インドのコールセンターを縮小することを決定した。だが今週初めには、Barclaycardがムンバイのコールセンターを増強することを発表している。英国の調査会社Datamonitorでコンタクトセンターアウトソーシングのアナリストを務めるPeter Ryan氏は、顧客サービスのアウトソーシングの動きがひと段落着いたとするのは時期尚早だ、と述べている。
企業は低コストで高品質の顧客ケアを利用したいと思っており、ここしばらくはインドなどオフショア市場への投資は続くだろう、とRyan氏は言う。同氏は、「かつてないほど」多くの業界が顧客サービスのアウトソーシングを検討するだろう、と予想する。
2007年は、「コンタクトセンターアウトソーシングの歴史において、最も興味深い年になるだろう」(Ryan氏)
だが、「新規顧客をひきつけたい企業は、コールセンターの運営にあたり、ウェブベースのチャット、SMS、電子メールなどの技術に投資しなければならない」とRyan氏は指摘する。そして、「垂直統合型の業界別システムも提供する必要がある」と続ける。
そういったことから、企業は今後、音声通話だけではなく、複数のコンタクトチャネルからの需要を満たすことができるサプライヤを探すだろうという。
Datamonitorでは、アウトソーシングを導入している企業は、BtoEサービスや技術サポートなどの高い付加価値をもたらし、長期的に売り上げや収益の増加につながるようなサービスにフォーカスし始めるだろうと予測している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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