液晶付きiPod shuffle登場？--プリンストン「SoundWall」と「PIP-IRCW」 - (page 3)

曲名表示OK！　液晶付きのアドバンテージは高い

　SoundWallのスピーカー部は、VLA（Vertical Line Array）テクノロジーが採用されており、音の減衰が少ないのが最大の特長。そのため、ボリュームを小さめにして離れた場所で鑑賞する場合でも、一定水準以上の音質を得ることができる。また、サブウーファーが搭載されているため、低音域もしっかり再現してくれる。この価格帯の製品としては、贅沢なくらいに豊かなサウンドだといえるだろう。

　操作性に関しては、付属のワイヤレスリモコンでアルバムやプレイリストの選択ができる点がうれしい。ただし、リモコンはボタン配置がわかりづらく、少々押しづらい。また、アルバムの選択ができるといっても、iPodに大量の音楽ファイルが保存されている場合は、目的のアルバムにたどりつくまで何回もボタンを押さなければならない。しかも、本体の液晶ディスプレイには曲名以外を表示することができず、現在どのアルバムが選択されているかが分かりにくくなっている。このあたりにもう一工夫があると、より使いやすい製品になったのでは、と少し残念ではある。

　もっとも、現在市販されているiPod用スピーカーは、液晶ディスプレイさえ搭載していないものがほとんどなので、SoundWallのアドバンテージは決して小さくはない。

　iPod用液晶リモコン、PIP-IRCWに関しては、ジョグスティックの操作に多少慣れが必要なことと、音量調節機能がアバウトでなかなか気に入ったボリュームに調節できないことが少し気になった。しかし、それをのぞけば機能面での不満はほとんどない。iPod用の液晶リモコンを探している人ならば検討してみるだけの価値は十分にあるといえるのではないだろうか。

従来のスピーカープラスαがiPodをもっと便利にする

　iPodを使用していて、再生中の曲名を確認したくなるシーンは結構多い。また、アルバムやプレイリスト単位で選曲したい場合も少なくない。そうしたとき、従来のスピーカーでは、わざわざiPodの画面を見に行って曲名を確認したり操作したりする必要があった。しかし、SoundWallの場合は、離れた場所からでも本体の液晶ディスプレイで確認したり、アルバムやプレイリスト単位で選曲したりできる。その意味で、従来のスピーカーの機能に飽き足りないユーザには、ぜひお勧めした製品だといえるだろう。