Symantecは、電子メールなどのデータを保護するソフトウェアの最新版「Symantec Enterprise Vault 7.0」を発表した。IT管理者はどの電子メールメッセージを優先的に保存するかを決定できる。
同製品では、電子メールの保存管理のほかにも、企業の事業にとって重要なインスタントメッセージ(IM)を保存することが可能になっている。
「市場で何が起こっているのか、時間をかけて理解した」とSymantecで製品マーケティング担当欧州シニアマネージャーを務めるFredrik Sjostedt氏は述べる。「電子メールはミッションクリティカルな機能だが、ユーザーはグループで通信するツールとしてウェブを利用していることから、幅広い視野を持ってIMとMicrosoft Sharepointも含む必要があった」(Sjostedt氏)
Sjostedt氏は「メールサーバの運用状態を調べたところ、多くのメールサーバが不要なものでいっぱいになっていた。スパムがサーバの60〜90%を占拠しているし、スパムではない電子メールをみても、ミッションクリティカルなものは少ないのが実態だ」と述べる。
Symantecによると、Enterprise Vault 7.0は、コンテンツを自動で分類する機能を持つという。メッセージは事前に定義した約50のキーワード辞書に基づいてスキャンされ、タグをつけて保存される。そのため、ユーザーは後に容易に検索できる。
IMでやり取りされるメッセージは送受信の両方でモニタリングされ、ポリシーに基づきチェックされる。同製品は「Microsoft Exchange Server 2007」をはじめ、「Sharepoint」「Windows Live」「Windows Live Desktop」など、複数のMicrosoft製品と統合が可能だ。次の目標は、Enterprise VaultをMicrosoftに統合することかもしれない。
日本国内でもシマンテックは同製品を発表し、会見を行った。シマンテック プロダクトマーケティング部 リージョナルプロダクトマーケティングマネージャーの堀江徹氏は、日本市場での競合製品について、「数社が同様のメールアーカイブ製品を提供しているものの、シマンテックの製品ほど日本語化されてはいない。また、ここまでMicrosoft Exchange Server 2007との連携が実現できているのも他にはない」とアピールした。
Enterprise Vault 7.0の日本語版では、新たに「Compliance Accelerator」と「Discovery Accelerator」が日本語化されている。Compliance Acceleratorは、法令順守の必要条件を満たすため、メッセージ監視方針の導入を支援し、Discovery Acceleratorは、法的開示に備え、企業規模のアーカイブ機能やレビュー処理機能を提供する。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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