さらに、米国の輸送燃料費の30%をエタノールでまかなうという米エネルギー省の目標を達成するためには、燃料製造業者は精製施設に1000億ドルを投資する必要があるという。また、米国の電力の20%を風力でまかなおうとすれば、そのインフラ投資額は5000億ドルに上るだろうという。
Arvisu氏は聴衆を憂鬱にさせたものの、その後で楽観的な見方をいくつか述べた。NRELを始めとする国立研究所は、テクノロジを研究所から民間企業へと移転しようとしているという。代替エネルギーは大多数の国民や多くの政治家に受けがよい。Arvisu氏はプレゼンテーションを終えた後、投資家や記者との対話の中で、ブッシュ大統領はブッシュ政権の閣僚の中の誰よりも地球に優しいとまで述べた。
さらに、現行のエネルギーインフラはそれほど効率的ではない。米国で消費されるエネルギーの62%が移送中に、あるいはそのほかの非効率性のせいで失われている。言い換えれば、こういったエネルギーはわれわれの車を走らせたり、電球を灯したりするためには使われていないということだ。
Arvisu氏は「62%も無駄というのは、受け入れがたい数字だ」と述べ、「エネルギー効率をわれわれの最優先事項とするべきだ」と付け加えた。
ローレンスバークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory:LBNL)の責任者Stephen Chu氏といった他の科学者らは、エネルギーを無駄なく使うように工夫することもエネルギー問題を考えるうえで非常に重要だと述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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