MySpace.comは米国時間1月22日、「Bulletin」機能を介してMySpaceのメンバーに膨大な数の迷惑メッセージを発信したとして、「スパム王」として名を馳せるScott Richter氏を提訴したと、同社のサイトで発表した。
News Corp.傘下のソーシャルネットワーキングサイト(SNS)MySpaceは、かつてOptInRealBig.comと呼ばれるサイトの所有者だったRichter氏を相手取った訴訟を起こした。MySpaceは訴訟において、Richter氏が、カリフォルニア州法およびCan-Spam Actを含め、州および米国の定める複数のスパム対策法に違反していると主張している。MySpaceによれば、Richter氏は、フィッシングの手口を使ってMySpaceのユーザーアカウント情報を取得するか、あるいは、すでにフィッシング詐欺の被害に遭ったアカウントを利用し、MySpaceのBulletin機能(ユーザーの友達に一斉にメッセージを送信できる機能)を介して迷惑メッセージを大量に送信したという。メッセージは、ポロシャツから携帯電話の着信音にいたるまでの様々な商品を宣伝するものとなっていた。
MySpaceは今回の訴訟で、損害賠償金の支払いのほか、Richter氏と同氏の関係者らをMySpaceから永久に追放する差し止め命令を要求している。MySpaceが求めている具体的な賠償金額については公表されていない。
Richter氏は、2003年にもMicrosoftによって訴えを起こされている。同氏は、Microsoftが提示した和解金10万ドルの支払を拒否したため、のちに700万ドルの支払いを命じられた。Microsoftは2005年、Ritcher氏から受け取ったお金を、スパム撲滅運動を強化するために使用する予定だと発表した。
ここ最近MySpaceはさまざまなセキュリティ上の問題に直面している。同サイトは2006年12月にも、MySpaceのアーキテクチャの脆弱性をついて不正ウェブサイトへユーザーを誘導する、QuickTimeム―ビーを偽装したワームによる被害を受け、対応に追われた。さらに、MySpaceで出会った相手から娘が性的暴行を受けたとして提訴されたことなどをきっかけに、同社は保護者団体や米国政府からも目をつけられるようになっており、安全上の対策を迫られている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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