2007年は、新しいビジネスモデルや技術が導入され、従来からある市場の境界線があいまいになる。そのためIT業界にとっては大激動の年になるだろう--調査会社IDCはこう予測する。
2007年のIT関連支出は6.6%と緩やかにしか成長しないため、IT業界のリーダーたちは、少しでも成長を促進するために変革を求められることになる。
これらの新しいビジネスパラダイムには、グローバル化が多大な影響を与えるとIDCは述べている。
BRIC(ブラジル、ロシア、インド、中国)4カ国では2006年にIT市場が成長し、今後もこの傾向は続くと思われる。また2007年にはほかの地域でも成長が見られ、IDCではアジア、ラテンアメリカ南部地域、中東、アフリカの発展途上国がIT業界で大きな役割を果たすと見ている。
IDCはまた、新しい市場への参入を模索するITベンダー各社にとって中小企業(SMB)の重要性が高まるとも予測している。製品ベンダー各社はSMB向けに、縮小版のIT製品や、サービスとしてのソフトウェア(SaaS)の開発に力を入れていくことになると見られる。
そのほか、IDCが激動要因になると予測するものとしては、BPO(Business Process Outsourcing)サービスとオンラインソフトウェアを組み合わせて提供するオフショアサービスベンダーや、(Web 2.0の成長など)情報アクセス管理を巡る競争の熾烈化、仮想化技術のポテンシャル拡大、通信市場における変化などがある。
IDCのシニア調査担当バイスプレジデントFrank Gens氏によると、こうした変化は、「快適な環境」から企業を追い出し、成長を目指す企業にチャンスをもたらすという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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