ゼロスタート、総合評価サイトを開始--リコメンドベースのEC事業へ布石

永井美智子(編集部)2006年12月22日 17時19分

 ゼロスタートコミュニケーションズは、ユーザーがサイトに商品や店舗などの情報を自由に登録し、評価しあうサービス「rate it!」を12月19日に開始した。

 誰でも無料で利用できるが、アイテムの登録や評価、レビューの投稿をするには会員登録をする必要がある。

 ゼロスタートコミュニケーションズは元ライブドア代表取締役の山崎徳之氏と、元取締役の羽田寛氏が2006年6月に設立したベンチャー企業。デビューしたいアーティストやタレントなどとプロデューサーやファンをつなぐ「posh me!」を運営している。

 rate it!を開始した狙いについて、代表取締役社長の山崎徳之氏は「米国ではあらゆるものを対象とした総合評価サイトが複数あるが、日本ではレストランや家電など、特定の分野に絞った評価サイトしかなく、チャンスだと考えた」と話す。

 収益は検索連動型広告で上げる考え。「データが貯まってくれば、ユーザーはディレクトリでなく検索で自分の知りたい情報を探すようになる。アイテムの評価を探したい人は購買意欲や行動意欲も高いため、広告効果は高い」(山崎氏)

 これまでの評価サイトでは、運営者が評価対象を用意し、ユーザーが評価を付けるものが多いが、rate it!は評価対象もユーザーが投稿する。このため、ユーザーをいかに積極的にサイトに参加させるかが成功の鍵になる。山崎氏は「たとえば幼稚園など、これまで評価サイトがなかったようなカテゴリにまずは注力する」とした上で、ブログパーツを用意することでブロガーの参加を促し、口コミでサイトを広めていく考えだとした。

 また、Googleマップとの連携や携帯電話のGPSを活用して地域情報を掲載しやすくする考え。「外出先で、『この近くでおいしいレストランが知りたい』というようなニーズはかなりあると考えている。携帯電話とは相性がいいのではないか」(山崎氏)

 ゼロスタートではrate it!のデータを活用し、ユーザーの行動履歴を元にしたリコメンド機能を開発する。あるユーザーに近い趣味の人が高い評価をしたものは、そのユーザーも気に入る確率が高い。この機能の精度を高めた上で、EC事業に参入し、収益力を高める計画だ。

rate it! rate it!ではアイテムの評価ができるほか、ほかのユーザーの評価に賛同するかどうかの投票もできる

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