大規模ハイテク企業であるWiproの会長によると、インドのアウトソーシング企業と従来の大手サービス企業は今でもその境界は明確ではないが、近い将来それらの区別はなくなるという。
インドのサービス企業が契約規模の拡大を目指し、より複雑なコンサルティング業へと進出を図るのに対し、Accentureなど従来のサービス企業はインドでの事業展開を進めている。インドを拠点とするWiproの会長兼マネージングディレクタであるAzim Premji氏は、両者の「境界線」は消えつつあると述べた。
Wiproを40年間経営し、200万ドル企業だった同社を18億ドルのITサービス企業に成長させたPremji氏は、「彼らもわれわれも互いに相手のモデルを模倣している。そして顧客はネットで利益を上げている」と述べた。同氏は2006年前半、Forbesで25代目の「世界で最も裕福な人物」にも選ばれている。
「今後5年の間に、グローバルなサービスプロバイダ上位10社のうち、少なくとも2社はインド企業となる日が来るだろう。顧客は主要案件に対し、常にインド企業の上位3〜4社を契約候補に上げることになると思う」と同氏は語った。
またPremji氏は、賃金の上昇により、ハイテク事業を海外のインド企業にアウトソーシングしてもコスト節減につながらなくなるまでにはまだ何十年もあると述べた。
「賃金は年に12〜14%の割合で確かに上昇している」と同氏は述べた。「しかし幸いなことに西欧諸国と比較してみると、インドの大卒エンジニアの平均年収は約7500ドルであるのに対し、同程度のエンジニアを英国で雇うと年およそ5万5000ドルはかかる」(Premji氏)。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「もったいない」という気持ちを原動力に
地場企業とともに拓く食の未来