ガンホー、ゲーム内通貨を不正操作・販売の元社員に損害賠償請求訴訟

 ガンホー・オンライン・エンターテイメントは11月6日、オンラインゲーム「ラグナロクオンライン」のゲーム内仮装通貨を不正に作出し、リアルマネートレード(RMT)業者に販売したことで逮捕、懲戒免職となった元社員に対し、損害賠償請求訴訟を提起することを決議したと発表した。

 この元社員は、直属上司のゲームマスター(GM)アカウントをハッキングによって入手し、このアカウントでゲームサーバーにアクセスし、ゲーム内仮想通貨を不正に作出していた。作出したゲーム内仮装通貨は、RMT業者に販売し、5800万円以上の利益を自己の借金返済や遊興費に充てていた。

 ガンホーでは社内調査により、この元社員の不正行為を突き止め、6月1日に警察に被害届を提出、警察当局から逮捕の連絡を受けて7月19日付けで懲戒解雇処分としている。この元社員は8月9日に東京地方検察庁より起訴され、10月24日に東京地方裁判所において懲役1年執行猶予4年の有罪判決を受けている。

 ガンホーは、多年にわたる運営努力によって作り上げたオンラインゲームとその信用、評判、人気を悪用して、ガンホーの社会的評価および企業評価を著しく低下させたとして、責任の所在を明らかにするとともに被害の回復を求め、訴訟を提起することを決議したという。損害賠償請求額は、信用毀損および機会損失、その他諸費用の合計として約7486万円としている。

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