ケータイソリューションビジネスを行う上では大きく分けて5つの分野のクライアントがいるといって良い。クライアントとそこで展開できるソリューションビジネスの詳細は以下のとおり。
課金型のケータイ公式サイトビジネスの市場規模は、4000億円を超え、1つの産業として成熟期を迎えている。よってケータイ公式サイト配信会社がクライアントとなるソリューションビジネスでは分散したシステムの一元化、効率化がテーマとなり、大きな成長は期待できない。
それに対し、広告代理店や一般企業がクライアントとなるような、広告にひも付くケータイソリューション(キャンペーンなど)やシステムコンサルテーションにひも付くケータイソリューション(システム連動型)、企業がケータイを使ったサービスを展開する上でのケータイソリューション(ケータイサービス構築、ケータイCRM、会員獲得など)の市場はまさにこれから成長するところだ。野村総合研究所によると、市場規模は2010年に1.7兆円と予想されている。
携帯ソリューションビジネスを行う上で必要となる人材像を話しておこう。
これら4点をカバーできれば、明日からでも将来有望なケータイソリューションビジネスが展開できる。もちろん、人材が揃えばの話だが。前述のとおり、ケータイソリューションビジネスは有望な市場である反面、人材不足は大きな問題となっている。
最後になるが、ケータイソリューション・マーケティングについての情報交換の場としてモバイル マーケティング ソリューション協議会(MMSA)という業界団体がある。
現在約50社が会員になり、ケータイビジネスのためのガイドライン策定や、会員同士のビジネス連携をすすめるほか、会員がリーダーとなりワーキンググループを形成し、ケータイに関する共同研究やケータイビジネスの創造、事例共有、セミナーなどを実施している。もともとは2003年からケータイマーケティング・ソリューションの研究会を発足させて情報交換を行っていたが、2006年4月には協議会となり、私が理事長を務めている。
ケータイ業界の潜在市場規模は、先述したようにケータイソリューションだけでも1.7兆円、ケータイマーケティングを入れると5000億円程が上積みされて、2.2兆円となる。2015年以降はITSが15兆円市場になると予測されているが、ケータイソリューションのノウハウがITSに活かされれば、ケータイマーケティング・ソリューション市場の規模はさらに上積みされることになる。この市場をいかに育成していくか、普段の我々の考え方、行動にかかっている。健全ですばらしい将来に向け、仕組作りは始まったばかりだ。
大手広告代理店に勤務後、1995年インターネットカフェを神戸で開業。IPA阪神大震災復興プロジェクトに参画。アイデア商品「ラブゲッティ」を企画・販売、大ヒットし1998年ギネスブックに載る。2000年ユニークメディア(現IMJモバイル)を創業。モバイルマーケティングソリューション協議会(MMSA) 理事長、デジタルラジオニュービジネスフォーラム 幹事、クロスワープ ストラテジック・パートナー、ユニークラボ 代表取締役
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
開発経験ゼロからのローコード開発で
医療ニーズに応えた病院向けシステムを構築
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス