IBMは米国時間11月1日、再利用可能なコンポーネントからWeb 2.0ベースアプリケーションを作成する、開発者向けのソフトウェアツール「Lotus Expeditor」を発表した。また同社は、パートナー企業であるMainsoftと協力し、「Microsoft Visual Basic.Net」アプリケーションを「Java 2 Enterprise Edition(J2EE)」オープンスタンダードアプリケーションに移行する開発者を支援していく予定だという。
Microsoftは2005年に「Visual Basic 6」の無料サポートを打ち切ったが、これに対して多くの開発者から不満の声が上がっていた。そして、同社は最近になって、Visual Basic 6アプリケーションを.Netプラットフォームに移行する「Interop Forms Toolkit 1.0」をリリースした。
Lotus Expeditorは、既存のソフトウェアコンポーネントを組み合わせて、新たなクライアントアプリケーションを作成するためのツールだ。IBMでは、これをMicrosoftの.Netに代わるソフトウェアとしてアピールしている。
Lotus Expeditor担当製品マネージャーのAngus McIntyre氏は、Microsoftのデータベースやクライアントソフトウェアを使用している企業が「Microsoft寄り」という姿勢を変える可能性は少ないが、IBMのソフトウェアを使用したいと考える企業もまた多く存在していると指摘した。IBMは、Visual BasicプログラミングからJavaプログラミングへの移行ばかりでなく、新たな「Lotus Mobile Connect」ソフトウェアの導入も支援していくという。
Lotus Mobile Connectは、Expeditorベースのアプリケーションに、携帯端末から安全にアクセスできるようにするソフトウェアである。オフライン中に同アプリケーションを使って進めていた作業を、ネットワークに再接続して再開するときに利用する製品だ。例えば「Sametime Instant Messenger」のユーザーなら、再度ログインする手間をかけずに、IMのやり取りを止めた時点に戻ることができるという。
Lotus ExpeditorおよびLotus Mobile Connectは、2006年末にリリースされる予定。価格はまだ明らかになっていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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