中国政府、ブログ実名制を検討--ネチズンの間で賛否両論の論争がぼっ発

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 最近の中国のブログに関する統計では、中国ネットワークインフォメーションセンター(China Network Information Center:CNNIC)発表の統計で、2006年8月時点のブロガーは1750万人、ブログ数は3370万、ブログを閲覧する利用者は7500万人という結果が出ている。

 中国でブログが無視できない存在となった環境下、10月13日に中国インターネット協会(Internet Society of China)の中のブログ研究グループが、政府とIT業界と法律の識者を招いて「ブログ発展と管理研究討論会」を発足し、CNNICにてブログの実名制実施に向けての討論を行った。中国のブログを実名制にするか否かの検討ではなく、ブログ実名制度をどう管理し、ブロガーの登録内容はどうするか、いつ実施するか、実施によりどのような問題が発生するかという、ブログ実名制実施をするという前提の上での討論内容となっていた。それからわずか10日後の10月23日には、中国政府情報産業部がブログ実名制を立案したと中国メディアは報じた。

 中国では現在ウェブサイトは登録制となっており、全てのサイトが中国情報産業部からICP経営許可証(中国における電信と情報サービス業務経営許可証)を取得することを義務付けられている。このような環境下、ブログについてもウェブサイトと同様に早急に実名登録制を実施する必要があると関係者は認識していたのだろう。

 ブログ実名制実施の検討のニュースが流れるや、その数日後中国の多くのメディアがこれについての是非を含めた記事を掲載した。メディアによっては、読者の賛成派と反対派の2つの意見欄を設けた。

 賛成派の意見はこうだ。「これにより中傷や罵詈雑言など悪い内容の投稿がなくなる」「他のサイトの文章を勝手に拝借する著作権に違反した投稿がなくなる」「ブロガーが責任感をもちいい加減な発言を慎むようになる」

 一方で反対派の意見はこうだ。「今までブロガーが匿名性前提で書いているのに実名制となることで個人情報をさらけ出してしまう」「ブログ上で実名かハンドルネームかを使うことは国が決めることではなく、ブロガー自身が決めることだ」「本来自由であるはずのブログ空間が自由でなくなってしまうことは、民主的なブログへの圧制だ」

 中国では言論統制が厳しいとはよくいわれてはいるところではあるが、上記はいずれも中国の著名ポータルサイト上での読者投稿で、今のところそれら投稿が削除されたという様子はない。

 賛成派と反対派の割合はどれくらいなのだろうか。前述のブログ発展と管理研究討論会は、約半数のブロガーがブログ実名制を支持しているという調査結果を発表している。

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