KDDIの一般アプリ解禁がもたらすもの - (page 2)

オープンアプリがもたらすもの

 こうして見てみると、KDDI Javaは制限がやや厳しいものの、小容量のアプリを実現するには十分なスペックを備えており、一般作者によるゲーム作成などが盛り上がりそうだ。また、3キャリア対応のアプリを使ったサービスやキャンペーンなどへの意欲が高まるだろう。国内の全キャリアがJavaを採用することになるため、Javaによるケータイアプリ開発という分野がさらに注目され、携帯電話大国である日本発のケータイアプリが数多く登場するチャンスになるのではないかと思っている。

 今回のオープンアプリは名前の通り、一般サイト用の仕様であり、公式コンテンツプロバイダは引き続きBREWでのアプリ開発を推進していくようである。ただ、Javaと違い、新機種への対応に別途審査が必要になるため、新機種は対応するコンテンツが少なくなりがちであり、少ない工数で対応できるオープンアプリの方が魅力的に映る可能性もでてくる。昨今、一般サイトでは無料でゲームを提供し広告で収益を得るモデルが増えているので、公式ならではの差別化がますます重要になってくるだろう。

 2007年春以降の発売とアナウンスされているが、全機種に載るかどうかまでは明言されていない。しかし、ぜひともBREW上でJavaを動かすオープンアプリプレーヤーが全機種に搭載されてほしい。また、オープンアプリプレーヤーもBREWアプリなので、既存機種へのダウンロードも実現可能なのではないだろうか。もしこれが実現されると、日本国内のほとんどの携帯電話がJava対応機種となり、ケータイアプリ環境が一気に整備されることになる。

 オープンアプリの発表は非常にうれしいニュースであり、今からその発売が待ち遠しい。通信時の確認がブラウザのユーザビリティとして若干難はあるが、jig.jpとしても、積極的にオープンアプリを活用していく所存だ。

著者紹介
福野泰介
jig.jp 代表取締役社長CEO。携帯電話用ツールアプリケーションの開発販売を通じ、スマートな生活を提案する。CNET Venture Viewにおいてブログ「福野泰介 jig.jp経営日記」を執筆している。

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