高速拡大・縮小可能な携帯地図ビューア「MapMotion Viewer」

 MapMotionは10月16日、携帯電話向けの地図閲覧アプリケーション「MapMotion Viewer」およびモバイル位置情報サービス構築用ソフト「MapMotion Studio」の提供を開始した。

 MapMotion Viewerは、携帯電話に地図をダウンロードし、地図やPOI(Point Of Interest:位置情報)を閲覧するためのアプリケーション。携帯電話に最適化した高速描画エンジンを搭載し、画面サイズよりも大きな地図を高速にスクロールしたり、無段階に拡大・縮小させたりすることができる。また、地図上のPOIを配置したエリアをクリックすることにより、詳細な情報を表示させたり、別の地図を呼び出したりすることが可能。

 メモリ容量の制限範囲内で地図を複数保存できるため、オフラインの状態でも地図やPOIの閲覧ができる。このほか、モバイルECに活用することを想定し、チラシ画像と連動するショッピングカート機能を備えたEC版も用意している。

 一方、MapMotion Studioは、MapMotion Viewerに対応した地図データをPC上で編集するためのオーサリングツール。地図画像の読み込み、POIレイヤの定義、POI情報の配置と編集、地図データのパッケージング、コンテンツ配信サーバへのアップロードなどの機能がある。また、ひとつのデータソースを用意するだけで、3キャリアそれぞれのフォーマットに変換して出力することが可能。

 プログラミングの知識がなくても、地図や画像にPOIを配置したり、POI情報の編集をしたりすることができ、コンテンツプロバイダや情報発信者は、このツールを使って簡単に携帯電話向けの位置情報関連サービスを始めることができるとしている。

 ベースとなる地図画像には、地図製作会社が提供する正規の縮尺のものに限らず、イラストマップや店舗の配置図、施設案内、チラシ(ショッピングカート機能と連動可)等も使えるため、雑誌やウェブ用に作成した既存データを再利用できる。

 10月より、MapMotion Studioと、NTTドコモのFOMA 900/901/902シリーズに対応したiアプリ版MapMotion Viewerを出荷開始する(FOMA 903シリーズは11月より順次対応予定)。11月にはS!アプリ版、2007年1月にEZアプリ版のMapMotion Viewerを出荷する予定。MapMotionが直接コンテンツプロバイダやASP提供者にライセンスを販売するほか、パートナー企業を介しての代理店販売も行う。

  MapMotionは元パームコンピューティング日本法人社長のクレイグ・ウィル氏が2004年に設立した企業で、MapMotionは同社初の製品となる。「携帯電話で地図といえばナビゲーションサービスが主流だが、それ以外にもさまざまな可能性があることを示したい」と意欲を見せている。

 なお、MapMotionは31日まで、デモ版MapMotionビューアの無料ダウンロードキャンペーンを実施する。ダウンロードサイトへは、携帯電話(FOMA 900/901/902シリーズのみ)からmap.m@mpme.jpに空メールを送信することでアクセスできる。

061017_mapm1.jpg MapMotion Viewerを使って地下鉄案内図を表示した様子。図を拡大(右)してもきれいな画像を表示できる。また、クリックすると駅周辺の店舗情報などを表示したり、詳細な別の地図に移動したりできる

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