人気ビデオブログ「Rocketboom」が、1週間で8万ドルの広告契約を獲得したそうだ。
MarketWatchのFrank Barnakoによると、Rocketboomを運営するAndrew Baronがこの週末に開催されていたPodcast Expoで講演し、週あたり8万ドルの広告契約をまとめたことを明らかにしたという。一緒に同サービスを始めたAmanda Congdonと袂を分かった後、成り行きが注目されていたRocketboom(いまは「2.0」が付いている)だが、どうやらその後も順調(?)らしく、現在のオーディエンスは1日約30万人で、このCM契約のCPMは55ドル超に相当するらしい(ちなみに、New York TimesやCNET.comのCPMは20〜30ドル)。また、Baronは番組の性格=顧客の興味と親和性の高いCMなら週6万ドルで請け負う用意もあるという。
そのほかBaronは、ロゴ入りグッズの販売もよい収入源となっており、Tシャツだけで週あたり4000ドルの売上があること、さらに将来は熱心なファン向けに有料サービスを提供する可能性も検討していることも明らかにしたそうだ。このプランでは、たとえば月に3ドル50セントをファンから徴収し、代わりに「本編」には収録されなかった部分や別バージョンなどを提供するといった案が考えられるそうだ(「1万人がこの有料サービスを契約してくれれば、1カ月に3万5000ドルになる。そうしたら私は家族が持てるし、Rocketboomで働く全員がハッピィーになれる」とはBaronの弁)。いずれにしても、もともと2人で始め、1本あたり20ドル前後の製作費ではじめた番組としては、悪くない成長ぶりだろう。
Baronは、Rocketboomのようなニッチなコンテンツの持つ可能性に自信満々なようだ。比較的少数でも熱心なファン層をつかんだこうしたコンテンツは、広告主が「舌なめずり」するような格好の媒体となることから、いずれはWalt Disyneyのような大手メディアも自信を持てる(?)ようになると述べている。
このRocketboomの「成功」が、はたして例外的なものか、それとも何からの潮流の先駆けなのか。今後の動きに注目したい。
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