ネットエイジグループは9月27日、子会社としてTAGGYを設立し、ポータルサイト「TAGGY」アルファ版のサービスを開始した。
TAGGYは画像共有サービス「Flickr」や動画共有サービス「YouTube」、ソーシャルブックマークサービス「Deli.cio.us」など、ユーザーがコンテンツをアップロードしていき、「タグ」を使って情報を分類するCGMサービスの検索やクリッピングが可能なサービスだ。9月26日に開催された「CNET Japan Innovation Conference 2006 Autumn〜Web 2.0時代に成長するテクノロジー企業の戦略」の講演でも概要が発表されている。
今回、アルファ版では画像共有サービスやソーシャルブックマークサービスなどのCGMサービスのタグ情報を横断検索できる「タグサーチ機能」と、タグ単位での「フィード配信機能」、ウェブ上の記事や注目するタグを保存できる「クリッピング機能」が提供される。TAGGYは独自にCGMサイトをクローリングし、タグ情報をキャッシュする。そのため、TAGGY内で表示されるウェブ上の記事には、クロール元のサイトで付けられたタグ以外に、TAGGY独自のタグも追加できる。
10月末にはベータ版サービスとして、クリッピング機能で保存した記事やタグにテーマをつけて整理・分類できる「記事コレクション機能」を提供する予定だ。さらにユーザー同士のコミュニケーションが可能になるサービスの追加も予定している。ユーザーが作成した記事コレクションはTAGGY内で検索できるようになるほか、記事コレクションを作成したユーザー自体も「記事コレクター」として検索できるようになる。記事コレクションや記事コレクターに対してもユーザーはタグを付けることが可能だ。
また、2006年末にはサービスを正式版にする予定だ。正式版ではブログやCGMサイトのユーザーアカウントを一括して登録することで、画像や記事を各サイト同時にアップロードできる「マルチポスト機能」を提供する。さらにTAGGY経由でのアクセスに関してアクセス解析機能も提供していく予定だ。タグ検索のクローリングについても、アルファ版では20サイトを対象にするが、正式版では100サイト以上を対象にする。
TAGGY代表取締役社長の石上裕氏は「まずはフィードリーダーの利用者やCGMコンテンツの閲覧者をターゲットに(タグ検索やクリッピングなどの)サービスを提供し、段階を踏んでブログユーザーなど情報発信者も取り込んでいく」と説明する。
TAGGYではタグの検索やクリッピングサービスといった情報収集機能に加え、情報発信用のツールまでを総合的に提供することを予定している。石上氏は「TAGGYはCGMのポータルを目指している。その玄関に入れば何でもできると言うことを実現したい。そのポータルの基盤となるのは『タグ』だと考えている」と語る。
TAGGYでは同じネットエイジグループであるRSS広告社のコンテンツマッチ広告など、広告を中心にしたビジネスを予定している。また、2007年以降にはEコマース事業者向けのASPサービスも提供を検討している。
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