Gatewayは、eMachinesの元取締役による、現金4億5000万ドルでの小売り部門買収の申し出を拒否した。
同社は米国時間9月1日、取締役会で財務および法律関連のアドバイザーに意見を求めた結果、Lap Shun氏の提案に応じることが株主の最大利益にはならないと判断したと発表した。Gatewayはここ数年、売り上げ成長率や利益が伸びず、苦戦していた。
同社は声明で「Gatewayの取締役会とマネジメントチームは今後も、企業価値向上に向けて善処していく」と述べている。
Gatewayの小売り事業は、大部分がローエンド向けのeMachines事業から成り立っており、一定の売上成長率を維持していることから、会社の経営を安定させるのに一役買っている。
しかしGateway全体の事業は順調とは言えず、数々の再建策を進めてきたものの、株価は下がり続けている。同社の時価総額は7億2500万ドルとされている。
Hui氏の申し出は、2004年に2億6200万ドルでGatewayに売却されたeMachinesを、小売市場向けの小規模なコンピュータメーカーという従来の状態に引き戻し、Gatewayにダイレクトセールスチャネルとエンタープライズビジネスを残すというものだった。
Hui氏および代理人から本件に関するコメントは得られていない。
もっとも、Hui氏はGatewayに宛てた以前の書簡で、同社の取締役会が小売り部門のみの売却案を拒否した場合、会社全体の買収を検討する可能性を示唆している。この書簡で同氏は、会社全体を買収した後で部門を分割する案も検討すると述べている。
Hui氏がGatewayの小売り部門買収のために申し出た金額を元に単純計算すると、同氏は会社全体でおよそ8億8200万ドル程度を拠出するのではないかと、あるアナリストは予想する。しかし、Hui氏はGatewayの直販事業とエンタープライズ事業を低く評価しているため、同氏がそれだけの対価を支払うことは考えにくいというアナリストも多い。
Rochdale ResearchのアナリストDaan Coster氏によると、Hui氏は(Gateway全体を買収した場合)小売り以外の事業を売却する相手を探さなければならないし、Gatewayの強力なネームバリューが誰のものになるのかも決定しなければならないと、指摘する。
Coster氏は「Gatewayブランドを自ら分割するとなれば、面倒なことになる可能性がある」と述べた。
Hui氏は、場が破産審査裁判所に移る前に、Gatewayの取得を望んでいる企業を交渉のテーブルに着かせようとしていると、Coster氏は繰り返した。
企業価値向上についてGatewayに対し先頃提言を始めた大手投資会社Firebrand Partners and Harbinger Capital Partnersは、GatewayがHui氏の提案を拒否したことを歓迎する述べた。
Firebrand Partnersの主催者Scott Galloway氏は「私の考えでは、Gatewayの対応は正しいものだ」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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